マイスペースとポニーキャニオン、音楽配信で業務提携
記者会見を行った大蘿社長(左)と桐畑社長(撮影・ファスニングジャーナル) マイスペースとポニーキャニオンは13日、都内で記者会見を開き、音楽配信の分野で業務提携をしたと発表した。両者は今後、共同で立ち上げた音楽配信サイト「myspaceCD」(13日提供開始)を通じて、アマチュアアーティストの活動支援、人材発掘を行うと共に、同サイト登録の音源をCD販売することで、新たな消費者層の開拓を目指す。
両者が共同運営する音楽配信サイト「myspaceCD」は、アマチュアアーティストが登録した音源(著作権登録していない曲)をネットを通じてユーザーがダウンロードし、CD-Rに録音できるサービス。1曲単位で購入する従来の音楽配信と比べて、1枚のCDに収めた楽曲を“まるごと”購入し、通常のCDと同じ非圧縮の高音質でCD化できるのが特長。
近年の国内音楽市場は、デジタル配信の台頭でパッケージ商品の市場規模は縮小し、少量多品種の傾向が進んでいる。両者はアマチュアアーティストの音源をパッケージ化し、販売するサービスを提供することで、新たな消費者層の開拓と販売拡大に繋げる。
また両者は、同サービスを通じて、アマチュアアーティストの活動支援・発掘にも力を入れる。登録されたアーティストの楽曲を前途のように販売するほか、ポニーキャニオングループ所属のディレクターやプロデューサーが全曲を試聴する。またアルバムについてはポニーキャニオンからのCD発売が検討される。ほかにもプロのミュージシャンのレコメンドや、サイト上でのピックアップ、オーディションの企画など、インディーズデビュー或いは、メジャーデビューに向けて、サポートする。
ポニーキャニオンの桐畑敏春社長は「メーカー側(レコード会社など)から楽曲やアーティストを送り出すだけではなく、ユーザー側からも新しいアーティスト、音が生まれてくる時代だと感じている。同サービスを通して、アマチュアアーティストの発表する場を設けると同時に、発掘・マネジメント・プロモーション・流通を、ポニーキャニオングループの力を結集して、できるだけスピーディーで小回りの聞く体制で取り組んでいきたい」と、新人発掘に意欲を示した。
またマイスペースの大蘿淳司社長は「(同サービスを通じて)パッケージの力を掘り出せることができ、そして次世代のアーティストを育てることができる。また最近では世界から日本アーティストへの興味が高まっている。このことからも世界の市場を作るといった観点で期待できるサービスだ」と述べた。
なお、初年度のアーティスト登録数は2000組。CDの総売り上げは1億円を目指す。今後は海外市場も視野に展開をしていく。
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- [-]マイスペースとポニーキャニオン、音楽配信で業務提携 2009/07/13 月曜日