MS主催イマジン杯の優勝者発表、日本は寺田氏が写真部門で
【カイロ8日PRN=共同JBN】マイクロソフト社は8日、100を超える国・地域の学生30万以上から選抜された決勝出場者が真剣な競争を繰り広げたイマジン・カップ2009(Imagine Cup 2009)の優勝者を発表した。1位を祝して紹介すると、ルーマニアのチーム「サイテク(SYTEC)」がソフトウエア設計部門、韓国チーム「ワフリー(Wafree)」が組み込み開発部門、ブラジル・チーム「レブ・イット(LEVV It)」がゲーム開発部門で、それぞれ優勝した。世界の一流の学生による技術競技であるイマジン・カップは、学生に自らの創造的な才能を解き放ち、今日の社会が直面する現実世界の問題に対処する解決策をあみ出す自信を与える。
マイクロソフトのデベロッパー&プラットフォーム・エバンジェリズム・ディビジョンのジョー・ウィルソン専務(アカデミック・イニシアチブ担当)は「学生が今年、自らのプロジェクトに注いだ独創力と創作力は信じられないものがある。プロジェクトの多くは社会の最も差し迫った問題への対応策に対して深い影響を与える可能性を秘めている。われわれは、今年参加したすべての学生が世界をより良い場所にしようとする奉仕のための技術を生み出す追求を続けることを希望する」と語った。
ソフトウエア設計、組み込み開発、ゲーム開発の決勝出場チームは、「テクノロジーが、今われわれの直面する極めて難しい問題を解決する一助になる世界をイマジン(想像)しよう」との今年のテーマにのっとり、マイクロソフトの技術を使用してアプリケーション、装置、ゲームを作り出した。
70の国・地域を代表して149チームの総勢444人の学生は、ソフトウエア設計、組み込み開発、ゲーム開発、ITチャレンジ、ロボット(アルゴリズム)、マッシュアップ、写真、ショートフィルム、デザインの9部門で、イマジン・カップ2009世界決勝戦を競い合った。9つの主要な競技部門に加えて、インターオペラビリティー賞、アンリミテッド・ポテンシャル・デザイン・フォー・デベロップメント賞、アンリミテッド・ポテンシャル・マルチポイント・エデュケーション賞、アクセシビリティー賞、アクセシブル・デザイン賞、パラレル・コンピューティング賞、タブレット・アクセシビリティー賞、ライブ・サービシズ賞、ウィンドウズ・モバイル賞、ならびにサイバー・ピース・イニシアチブ(CPI)を通じたエジプトのファーストレディー後援のスザンネ・ムバラク閣下特別賞など、数件の功労賞がある。
優勝者は7日夕、イマジン・カップ世界大会の一環としてエジプトの歴史的に重要なピラミッドのふもとで開かれた競技会授賞式で発表された。この祝典には、イマジン・カップ競争者、指導者、世界中からの主要出席者が招かれた。選抜競技のトップ3の決勝出場者の最終結果は以下の通り。
【ソフトウエア設計】
1位 ルーマニア - サイテク(SYTECH)
2位 ロシア - バイタルラボ(Vital Lab)
3位 ブラジル - バーチャル・ドリーム(Virtual Dreams)
【組み込み開発】
1位 韓国 - ワフリー(Wafree)
2位 中国 - アイシー(iSee)
3位 ウクライナ - インテレクトロニクス(Intellectronics)
【ゲーム開発】
1位 ブラジル - レブ・イット(LEVV It)
2位 米国 - イプシロン・ゲームズ(Epsylon Games)
3位 英国 - サンクイン・ラブズ(Sanquine Labs)
【ロボット(アルゴリズム)】
1位 チェコ - ルーカス・ペルトカ(Lukas Perutka)
2位 カナダ - バイロン・ノル(Byron Knoll)
3位 中国 - リン・フーミン(Lin Fuming)
【ITチャレンジ】
1位 ルーマニア - コスミン・イリエ(Cosmin Ilie)
2位 中国 - ウー・チャン(Wu Chang)
3位 ボリビア - ミクロス・カリ・シビラ(Miklos Cari Sivila)
【マッシュアップ】
1位 米国 - キュリオス(CURIOS)
2位 ポーランド - モナスタリー・オブ・イノベーション(Monastery of Innovations)
3位 シンガポール - プラネットKY(PlanetKY)
【写真】
1位 クロアチア - ブードー・デリリアム(Voodoo Delirium)
2位 シンガポール - ウールギャザリング(Woolgathering)
3位 日本 - 寺田(Terada)
【ショートフィルム】
1位 英国 - フラム・フォー(Fulham Four)
2位 インド - チェンナイクーラーズ(ChennaiCoolers)
3位 ウクライナ - ジャスト4ファン(Just4Fun)
【デザイン】
1位 ブラジル - ウィルバーン(Willburn)
2位 米国 - エクスチェンジファン(eXchangeFun)
3位 フランス - ペンドパセ(Paindepices)
部門賞に加えて、10の功労賞が授与された。
【インターオペラビリティー賞】
インターオペラビリティー賞は独創的なマイクロソフト技術を最も活用したうえで、その技術と、新しい方法で人々、データ、ないしは種々のデバイスを結ぶ別の技術とを融合させるソフトウエア・アプリケーションを表彰するのが目的である。この賞は次のチームが取った。
1位 ブラジル - プロアティバ・チーム(Proativa Team)
2位 ポーランド - エフチームズ(Fteams)
3位 ヨルダン - ECRAM
【アンリミテッド・ポテンシャル・デザイン・フォー・デベロップメント賞】
この賞はベーシックな携帯電話からアクセス可能で一日当たり8米ドル以下の稼ぎしかないエンドユーザーのニーズに応えるソフトウエア・ソリューションを作ることを学生に挑戦してもらう。この賞は以下のチームが勝ち取った。
1位 マレーシア - コズミック(COSMIC)
2位 中国 - ユニーク・ステューディオ(Unique Studio)
3位 マレーシア - カプリコーン(Capricorn)
【アンリミテッド・ポテンシャル・マルチポイント・エデュケーション賞】
この賞は全世界の教育目標に応えることを支援するためパソコンの新しい使用方法を解き明かすことを学生に奨励している。この賞は以下のチームが取った。
1位 インド - トレールブレーザーズ(Trailblazers)
【アクセシビリティー賞】
学生は人々のさまざまな肉体的および認知能力を活用する技術的ソリューションを設計することを課せられた。この賞は以下のチームが取った。
1位 サウジアラビア - ATST
【アクセシブル・デザイン賞】
設計部門の競争に参加した学生はアクセシビリティーのニーズに最もよく対応した技術ソリューションへの追加的な表彰として与えられた。この賞は以下のチームが取った。
1位 米国 -エクスチェンジファン(eXchangeFun)
【パラレル・コンピューティング賞】
パラレル・アプリケーションは未来への扉を開くことができ、この賞は学生に対して、世界で最大の難問を解決するためにパラレル・テクノロジーを駆使することを課している。この賞は以下のチームが取った。
1位 インド - バイオレル(Biollel)
【タブレット・アクセシビリティー賞】
タブレット・アクセシビリティー賞の目的は、ユーザーがコンピューターを利用する方法に関する可能性を拡大するタブレット技術を使用した新しい教育アプリケーションを作ることにある。この賞は以下のチームが取った。
1位 米国 - オーラテック(Auratech)
2位 ブラジル - ICユニカンプ(IC-UNICAMP)
【ライブ・サービシズ賞】
この賞は世界最大の難問を解決するためにマイクロソフトのアズレ・サービシズ・プラットフォーム(Azure Services Platform)上に構築される技術ソリューションを作り出すことを学生に挑戦してもらう。この賞は以下のチームが取った。
1位 フランス - ヘルプ’・エイジド(Help’Aged)
2位 セルビア - ブレーンウエーブ(BrainWave)
【ウィンドウズ・モバイル賞】
この賞は世界の至難の問題を解決するためにウィドウズ・モバイル技術を駆使することを学生に課している。この賞は以下のチームが取った。
1位 クロアチア - チーム・エクスプローラー(Team Explorer)
2位 インドネシア - ビッグ・バン(Big Bang)
3位 ブラジル - バーチャル・ドリームズ(Virtual Dreams)
【スザンネ・ムバラク閣下賞】
エジプトのファーストレディー後援のこの賞は、「テクノロジーが、今われわれの直面する極めて難しい問題を解決する一助になる世界をイマジン(想像)しよう」とのイマジン・カップ2009のテーマ、(国連の)ミレニアム開発目標、スザンネ・ムバラク女性国際平和運動とサイバー・ピース・イニシアチブの目標を最も網羅したプロジェクトに与えられる。この賞は次のチームが取った:
1位 ポーランド - カムフラージ (kAMUflage)
2位 エジプト - ビッグ・バディ(Big Buddy)
3位 フランス - ウィキチャイルドプロジェクト(WikiChildProtect)
来年のイマジン・カップ2010世界大会は、高度な技術を有するIT学生だけでなく、成功したイマジン・カップ参加者を輩出した実績がある国のポーランドで開催される。イマジン・カップ2010世界大会の参加登録は2009年7月8日に開始される。イマジン・カップに関する詳細はhttp://www.imaginecup.comを参照。
▽イマジン・カップのスポンサー
イマジン・カップはパラマウント・デジタル・エンターテインメント(Paramount Digital Entertainment)、メッシュ・サービス&ライブ・フレームワーク(Mesh Services & Live Framework)、マイクロソフト・アクセシビリティー・ビジネス・ユニット(Microsoft Accessibility Business Unit)、マイクロソフト・エデュケーション・プロダクト・グループ(Microsoft Education Product Group)、マイクロソフト・インターオペラビリティー(Microsoft Interoperability)、マイクロソフト・ラーニング(Microsoft Learning)、マイクロソフト・パラレル・コンピューティング・プラットフォーム(Microsoft Parallel Computing Platform)、マイクロソフト・リサーチ・エクスターナル・リサーチ(Microsoft Research External Research)、マイクロソフト・ロボティックス(Microsoft Robotics)、マイクロソフト・アンリミッテッド・ポテンシャル・グループ(Microsoft Unlimited Potential Group)、ウィンドウズ・エンベッデッド・ビジネス(Windows Embedded Business)、ウィンドウズ・モバイル(Windows Mobile)、マイクロソフト・XNA・プラットフォーム・グループ(Microsoft XNA Game Platform Group)を含む幅広い関連組織によって支援されている。
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