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CMOのエノジェン買収、仏ノヴァセップが上流能力獲得

 【ポンペイ(フランス)6日PRN=共同JBN】生命科学業界向けの医薬品有効成分(API)の有力な製造会社、精製技術会社のノヴァセップ(Novasep)は6日、細胞バンクから臨床製品供給までのバイオプロセス開発と製造サービスを提供している製造受託機関(CMO)のエノジェン(Henogen)を買収したと発表した。これによってノヴァセップの包括的な下流プロセシング(DSP)提供に、包括的な市場をリードする領域の上流プロセシング能力とサービスが加わることになる。金額などの詳細は明らかにされていない。

 この買収の結果、ノヴァセップの顧客はほぼすべてのタイプのバイオ医薬品をカバーする製造ソリューションへのアクセスを得ることになる。特に、エノジェンは大腸菌、酵母菌、乳酸菌、昆虫、哺乳動物の細胞やウイルス媒介動物を含む幅広い範囲の発現ツールについての経験をもたらす。またノヴァセップは、初期開発から将来の商業生産までカバーする抗体薬コンジュゲートの急成長分野で完全な製造ソリューションを提供できる世界でも数少ない製造受託機関の1つになる。

 ノヴァセップはこれで次のようなバイオ医薬品製造のユニークなソリューションの組み合わせを提供できる。

 - バイオプロセス開発:上流、下流プロセシングの両方
 - アウトソーシング・ソリューション:細胞バンクからビアルまでの受託バイオ製造サービス
 - インソーシング・ソリューション:ラボから産業規模までのクロマトグラフィー、薄膜濾過技術と完全なDSP

 グループ・ノヴァセップSASのロジェマーク・ニクー最高経営責任者(CEO)は「ノヴァセップはエノジェン買収で新たな戦略的一歩を踏み出す。両社は素晴らしい補完的な能力を持ち、より幅広い領域の製造サービスを顧客に提供できると期待している。買収は世界バイオ製造市場の主役になるというノヴァセップの決意をさらに確認するものだ」と語った。

 エノジェンSAのジャンフランソワ・ポレCEOは「ノヴァセップに加わることでわが社を世界的に発展させる推進力が与えられる。両社が提供するものを組み合わせれば既存の顧客、将来の顧客に大変魅力的になるだろう」と述べた。

 両社はすでにいくつかのバイオ製造プロジェクトで協力しており、ともに大規模医薬品会社、中規模医薬品会社、バイオテク会社を含む強力な顧客ポートフォリオを持っている。エノジェンは従業員が100人以上で、ブリュッセル南方で2つのバイオ製造施設を運営している。同社はノヴァセップの生体分子ディビジョンであるノヴァセップ・プロセスの一部となる。

 市場調査会社のアーサー・D・リトルによると、バイオ医薬品受託開発、製造サービスは18億ドル規模と推定されている。バイオ医薬品会社は上流プロセシング(例えば微生物発酵、細胞培養)、下流プロセシング(例えば主としてクロマトグラフィーや薄膜濾過技術を使う精製)の両方で生産を増大させ、コストを削減する方法を探し求めている。

 ▽グループ・ノヴァセップSAS(Groupe Novasep SAS)について
 ノヴァセップは生命科学業界に安全でコスト効率のよい活性分子生産を提供する革新的な技術を開発、販売、運用している。

 ノヴァセップが提供する世界的な製造ソリューションにはプロセス開発サービス、精製装置とシステム、受託製造サービス、複雑な活性分子が含まれており、以下の用途向けに使われる。

 - 在来化学を有害物質化学、非対象合成、HPAI処理、低温化学、バイオ触媒、プロセスクロマトグラフィーなどの特殊な技術やノウハウと組み合わせた合成分子
 - 発酵と細胞培養、革新的なバッチ、それに薄膜プロセスやイオン交換、クロマトグラフィー、結晶作用、フォーミュレーションなどの継続的な精製技術による生体分子

 自社技術のユーザーとしてノヴァセップは顧客の難問を理解しており、経験とノウハウを共有して性能保証付きの最高のソリューションを提供している。
 ノヴァセップが提供するアプリケーションは医薬品、バイオ医薬品、食品、機能成分、バイオ業界市場をカバーしている。

 顧客にはファイザー、サノフィ・アベンティス、ロシュ、ワイス、イーライリリー、ブリストルマイヤーズスクイブ、GSK、バイオロジカルズ、ギリアード、UCBファーマなどの医薬品会社が含まれている。

 同社はフランス、ドイツ、バハマに6カ所の米食品医薬品局(FDA)検査済み製造プラントを持ち、ベルギーに2カ所のバイオ医薬品生産施設、米国、中国、フランスに研究開発・装置製造施設、日本に事務所を持っている。従業員は約1300人で、2008年の年間売上高は3億2400万ユーロ。ノヴァセップが設計、製造した2000以上のシステムが現在、世界各地で活性分子を精製している。同社は自社技術、プロセスをカバーする300以上の特許を保有している。

 ▽エノジェンSA(Henogen SA)について
 エノジェンは新しいバイオ医薬品の開発に集中している製造受託機関(CMO)である。現在は第3相試験までの臨床グレードの物質の研究開発、プロセス開発、cGMP生産のパフォーミング・パートナー、アコンパニイング・パートナーとして幅広い知識を持っている。

 従業員は約100人、ブリュッセル(ベルギー)南方に2つの施設を持つエノジェンは上流、下流分離プロセシングと充てん、仕上げスイートを含む2つのcGMP・BSL2/BSL3多目的バイオ製造施設を運営している。エノジェンはほぼすべての発現ツール(大腸菌、酵母菌、乳酸菌、昆虫、哺乳動物の細胞やウイルス媒介動物)についての経験を持ち、バッチ、灌流細胞培養に習熟している。

 エノジェンの開発、cGMP製造の過去の記録には組み換えタンパク質、サブユニットと生の弱毒化ワクチン、モノクローン抗体(mAbs)、ウイルス媒介体などが含まれている。
 http://www.novasep.com


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