三菱重工が737向けフラップ生産3000台達成、組立一部を海外へ
三菱重工は、米ボーイングの双発ジェット旅客機「７３７」向け内側フラップの生産累計台数が３０００機に達した。１９９６年に初号機を納入してから１３年目の達成で今後は、対象機種の拡大を検討していくため、組立ての一部をフィリピンの生産拠点で開始させる。
フラップは飛行機の揚力を増大させるための装置で、低速の離着陸時などに不足する揚力を補足する役割を果たす。
同社では対象機種の拡大を視野に入れ、０７年に組立の一部を海外の生産拠点へシフトしていく方針を掲げ、同年１２月にベトナムの首都ハノイに同社１００％出資の民間航空機生産会社「ＭＨＩＶＡ」を設立した。今回、同工場での生産体制が整備されたことから近く７３７向けフラップの組立を開始することが決まった。
同社はボーイングと民間航空機事業で幅広い協力関係にあり、現在手掛けている同社関連事業は、７３７向けフラップのほか、次期主力旅客機７８７向け複合材主翼、７７７向け後部胴体・尾胴・出入口ドア、７６７向け後部胴体・貨物室ドア、７４７-８向け中央翼などがある。
同社は次世代リージョナルジェット機ＭＲＪ事業をはじめ、航空機関係の大型プロジェクトを複数抱えているが、今回の７３７向けフラップ生産累計３０００機達成を機に、海外拠点と国内拠点の機動的な連携なども視野に収めつつ、民間航空機事業の一層の拡大に取り組んでいく。
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- ［航空・宇宙］三菱重工が737向けフラップ生産3000台達成、組立一部を海外へ 2009/04/22 水曜日
