富士重工が電気自動車プロトタイプを開発、環境省に15台提供
「スバル プラグイン ステラ」プロトタイプ(富士重工) 富士重工業は14日、今夏から市場導入を予定している電気自動車「スバル プラグイン ステラ」のプロトタイプを開発。環境省に15台を提供することを発表した。この15台は、5府県市ほかで実証実験に提供される予定。
今回のプロトタイプは、従来発表していたコンセプトモデルとの比較で、モーターの出力を40kWから47kWにアップし高出力化による走行性能を向上、さらに出力制御をよりきめ細やかに行い、かつ軽量化により一層の高効率化を図っている。また、バッテリー・パックの最適化・小型化、運転席メーター類の改良、内装仕様の変更なども施した。今後、量産化されるモデルは、今回のプロトタイプと基本的に同一の仕様となる。
環境省は「低炭素社会づくり行動計画(2008年7月閣議決定)」に基づき、電気自動車の普及拡大を図るため、次世代自動車等導入促進事業を行っている。スバル プラグインステラは、本事業の対象車種に選ばれ、15台が提供される。カーシェアリング形態で運用されるため、必要な通信装置などを架装したのち、神奈川県に4台、愛知県に3台、大阪府に3台、兵庫県に3台、横浜市に1台、郵便事業株式会社に1台、それぞれ2009年6月まで貸与される予定。
これまで富士重工業は、将来の自動車の動力源として注目されているリチウムイオンバッテリーと、それを用いた次世代電気自動車の研究に取り組んできた。2006年6月からは東京電力と共同で、業務用電気自動車「スバルR1e」を開発、そのシステムやノウハウをもとに2008年6月には「スバル プラグイン ステラコンセプト」を完成させ、北海道洞爺湖サミットでの運用や日本郵政グループの郵便事業株式会社における郵便物集荷配達業務での実証実験などに取り組んでいる。
そして、今年7月から量産車の市場導入を開始する予定で、09年度は170台程度の供給を計画している。なお、価格や販売方法、アフターサービス体制などについては現在検討中。
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- [-]富士重工が電気自動車プロトタイプを開発、環境省に15台提供 2009/04/15 水曜日