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トヨタ自動車とトヨタホーム、蓄電機能備えたHEMS開発へ

 トヨタ自動車とトヨタホームは14日、家庭向けの「蓄電機能を備えたホーム・エネルギー・マネジメント・システム(HEMS)」の本格開発に着手し、2011年に「トヨタホーム」での実用化を目指すことを発表した。

 HEMSは、住宅のエネルギー消費機器である複数の家電機器や給湯機器をITによってネットワーク化し、自動制御するシステム。現在のHEMS関連製品・サービスは、エネルギー使用の「表示」とエアコン・照明等の家電製品の「制御」が大半を占めるが、両社が開発を進めるているのは、「表示」・「制御」に加え、“電力を蓄える”「蓄電」の機能を持たせるシステム。

 このシステムは、比較的安価で二酸化炭素(CO2)排出量が少ない夜間電力を貯めて昼間に利用するなど、太陽光発電を蓄電して使えるようにすることで、電力マネジメント、及び省エネ意識を喚起し、光熱費低減と、環境負荷低減を図ることが可能になる。

 今回、開発を進める「蓄電機能を備えたHEMS」は、蓄電池、電力変換機、制御機で構成する「装置本体」と「表示・操作盤」で構成する。開発は、トヨタ自動車が主体となり、トヨタホームが商品企画面を担当する。また、デンソーが「装置本体」、ミサワホームが「表示」関係でそれぞれ協力する。

 現在、リチウムイオン電池を使用した一次試作品を完成させており、その蓄電量は5キロワット時(kWh)。実用化の際に使用する電池は、今後、住宅の電力負荷を想定した評価等を行いつつ、検討していく。また、エネルギー事情は今後、大きく変化することが予想されるが、電力料金体系等が変わっても、常に安価でCO2排出量が少ない電力の利用ができるよう、柔軟なシステムとする計画である。

 「蓄電機能を備えたHEMS」は、“電力の供給源”として今後普及することが確実な太陽光発電システムや、近い将来、普及が見込まれるPHV(プラグインハイブリッド車)やEV(電気自動車)などとの連携も視野に入れており、本システムを介して「家も車も、CO2ゼロ」の実現を目指す。2011年に実用化の目途をつけ、試行販売する考えで、将来の本格販売時には数十万円程度の製品価格を想定している。


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