エアバス、オランダの産学と共同で熱可塑性樹脂を研究開発
欧州の航空機製造大手、エアバスはこのほど、2005年に覚書を交わしたオランダ航空宇宙産業会との研究開発における戦略的パートナーシップをさらに継続することを発表した。これにより、最先端の熱可塑性プラスチック複合材開発のための共同研究を開始する。
エアバスは「TAPAS(航空機の一次構造に利用可能な熱可塑性プラスチック)プロジェクト」と呼ばれる共同作業をオランダの航空宇宙産業と協力して行うことによって、エアバスの技術とこの分野におけるオランダ産業界の知識を併せて活用し、適用可能な新素材の開発をさらに促進する。
熱可塑性プラスチックは熱成形、溶接が可能で、後に再利用もできるうえ、運航中の衝撃に対する耐性を改善する。このような特性は製造や整備コストの削減、さらには環境保護の点で大きな利点をもたらす。
この共同プロジェクトによって、連続繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRT)の設計技術、製造、組立プロセスを実証し、大型航空機の主要構造への適用可能性を証明する。エアバスの研究開発戦略の一環であるこのプロジェクトには、オランダの民間企業、研究機関、大学などが参加している。
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- [航空・宇宙]エアバス、オランダの産学と共同で熱可塑性樹脂を研究開発 2009/04/03 金曜日