エナーキャット試験、８-10％の燃料効率向上
【シンガポール２４日ＰＲＮ＝共同ＪＢＮ】エナージェニクス・ホールディングスの全額出資子会社であるエナージェニクス社（Energenics Pte Ltd.）は２４日、燃料添加触媒「エナーキャット（Enercat）」がイタリアでの混合車種のディーゼル車による試験で８－１０％の燃料効率向上を示したと発表した。
この製品は、小型トラックから中型、大型トラックまでのさまざまな車種で試験され、アンタリア社（オーストラリア・パース）から独占供給協定によってエナージェニクスに供給されているエナージェニクスの現在のセリウム酸化物粒子の複数の効果にセリオン・エナジー社の新しいセリオン酸化物粒子も組み合わせた独自のフォーミュレーションを使って行われた。
エナージェニクスのローネン・ハザリカ最高経営責任者（ＣＥＯ）は「エナーキャットの使用でこの素晴らしい結果が達成できたのは大変うれしい。セリウム酸化物燃料添加触媒のフォーミュレーションは、供給されるディーゼルとエンドユーザーのアプリケーションが必要とする触媒性能を得るためにわが社の戦略的パートナーが持つ独自の『ラティス（格子）エンジニアリング』プロセスを使って調合された。このフォーミュレーションはすでにイタリアの小売り燃料供給施設で販売されており、この分野への一層の拡大が進んでいる」と語った。
同ＣＥＯはさらに「第３世代ナノ触媒技術の利用に関心を表明している英国、欧州の新しい顧客のパイプラインにとって、これはよい前兆だ。この試験結果は、わが社の戦略的パートナーであるセリオン・エナジーとセリオン・ガルフが米国南東部で行った試験で示されている利点とも合致する。これらの試験はそれほど遠くない将来にこの製品の早期採用にもつながると大いに期待している」と述べた。
エナージェニクスは欧州で業界報道機関を通じて展開されている大型の広告、マーケティング・キャンペーンのサポートを受けて欧州市場に広く関わっている。
クレウロスのステファーノ・リビＣＥＯは「第３世代ナノ触媒のエナーキャットがこれほど顧客に役立ったことは大変うれしい。燃料効率の大幅改善だけでなく、この製品を使用した短期間で黒煙排出の最低３０％改善という恩恵を受けた」と述べた。
同ＣＥＯはさらに「この結果は、明確な結果が出ないオクソニカ社のエンビロックス燃料添加剤技術から離れるという私の決定の正しさを証明するものだ。われわれが行った試験は成功したのに対し、顧客のデータによるとエンビロックス製品は平均４％の燃料効率改善、わずかな排煙削減を示したにすぎなかった。第３世代のエナーキャット技術が燃料添加剤技術の大きな前進であることは明らかであり、それを使うことをうれしく思う」と語っている。
エナージェニクスとセリオン・エナジーはこのほど、燃料効率をを向上させ、有害な温室効果ガスの排出とＮＯｘ（窒素酸化物）やディーゼル粒子状物質など健康を脅かす化学物質を減少させる「第３世代」の燃料添加燃焼触媒ファミリーを共同開発するため、両社が研究開発の専門知識をプールしたことを発表した。
▽エナージェニクス（Energenics Pte Ltd.）について
エナージェニクス社は代替エネルギー・ソリューション、技術のサプライヤーで、資本コストがゼロか最低限のエネルギー利用、ガス排出削減を提供する切り換え型または段階的な再生可能エネルギー計画へのアクセスを提供している。本社はシンガポールで、内部開発または技術パートナーからライセンス供与を受けた革新的な技術を使って、輸送業ユーザーにターンキーのバイオ燃料、エネルギー効率プロジェクトを提供する市場リーダーの地位を急速に占めつつある。ハザリカ氏は、ヌフテク社が所有し、現在はエナージェニクスにライセンス供与されている燃料添加触媒として使われている被覆セリウム酸化物ナノ粒子に関わる特許で保護されている技術の当初の発明者である。２００８年に英国の高等法院はオクソニカ・エナジー社の主張に関連してヌフテクのライセンス権を確認した。
▽クレウロス（Creuros Srl）について
イタリア企業のクレウロスはイタリアの化石燃料依存削減、建物、輸送、発電、産業のためエネルギー効率のある技術を進めることにコミットしている。同社は公共エネルギーの効率と生産性の向上、クリーンで再生可能で手ごろな価格のエネルギー技術の市場化を目指している。
製品の検証、デモンストレーションは民間部門、中央政府、地方政府、国立研究所、大学と提携して行っている。
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- ［国際情報］エナーキャット試験、８-10％の燃料効率向上 2009/03/25 水曜日
