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「ダビンチ自画像」は2年前発見、レオナルド3が発表

 【ミラノ(イタリア)6日PRN=共同JBN】科学的な新事実の発表で有名なピエロ・アンジェラ氏は、2月28日の土曜日にイタリアで放映されたテレビ番組「ウリッセス(英語読みでユリシーズ)」で、秘密の絵画、レオナルド・ダビンチの若い自画像は発見されたばかりだと述べた。しかし実際にはイタリア・ミラノのレオナルド3研究センター(http://www.leonardo3.net)が2007年10月に「コーデックス・オブ・フライト(飛行の書)」(書籍とインタラクティブ・ソフトウエア)で発表していた。この発表には第10ページのデジタル復元が含まれており、その下にある自画像を明らかにしている。同センターはこの画像の3D再構築も行っている。

 2007年初め、レオナルド3研究センター内でマッシミリアーノ・リザ所長が自画像と第10ページの赤チョーク画の間に類似点があることを指摘した。いずれもレオナルド3の科学キュレーターであるエドアルド・ツァノン(「コーデックス・オブ・フライト」を編集した)、マリオ・タッデイ両氏との内部会議で一連の問題点と疑問が提起された-同センターがこの発見の発表を断念するのに十分なものだった。

 レオナルド3のリザ所長は「ピエロ・アンジェラ氏とそのチームは信用すべきだ。彼らは完ぺきな仕事をし、質の高い番組を視聴者に見せた。いずれにしても『コーデックス・オブ・フライト』内に実際隠されている絵画はこれではなく別のもの、これまでだれも見たことのない飛行機械、だ。それはリボルノの『地中海博物誌博物館』で4月4日から開催される『レオナルドと飛行』展覧会で初めて公開される」と言明した。同所長はさらに「ピエロ・アンジェラ氏が初めて広く一般に公表したにしても、私自身が2年前にその自画像を発見したことを自分で知っているのはうれしいことだ」と述べた。

 レオナルド3が刊行した「コーデックス・オブ・フライト」の著者であるエドアルド・ツァノン氏は「ピエロ・アンジェラ氏が魅力的な作品を描き出したことに疑いはなく、そのために彼は多くの祝福に値する。しかし、この方面の研究は提示されたテーマ、例えばトリノの自画像と『コーデックス・オブ・フライト』の隠された絵画の類似性、について絶対的な確実性には決して到達していないことを忘れてはならない。この資料(コデックスと自画像)について2年以上研究してきたが、マッシミリアーノ・リザ所長の発見にもかかわらず、私はこのような大胆な説を公表するという誘惑につねに抵抗してきた。われわれは手稿を最初にデジタル復元した人たちの中にはいるが、この作業によって結局は『コーデックス・オブ・フライト』関係のすべての刊行物で言及されているこの手稿だけでなく、『コーデックス』にあるほかの赤チョーク画も見ることができた。それでもピエロ・アンジェラ氏のテーマと研究手法の厳密さを強調したいと思う。要するに、『コーデックス・オブ・フライト』の中には多くの秘密があり、そのうちのいくつかは4月4日にリボルノで、また9月にはビジェバノ城での『レオナルドのワークショップ』で明らかにされるだろうということは事実である」と語っている。

 レオナルド3は若いダビンチのデジタル復元した画像を世界の美術館、メディアにライセンス提供している。自画像と想定されるこの絵画はレオナルド3の『コーデックス・オブ・フライト』巡回展覧会の一部でもある。


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