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石油・ガス支援事業を重視、マイクロソフトのドバイ拠点

 【ヒューストン(米テキサス州)10日PRN=共同JBN】マイクロソフトの世界オイル&ガス産業担当マネジングディレクターであるアルブレヒト(アリ)・ファーリング博士は10日、米テキサス州ヒューストンで開かれたエネルギー調査会社ケンブリッジ・エナジー・リサーチ・アソシエーツ(CERA)のCERAWeek会議で発言し、マイクロソフトの世界石油・ガス産業ビジネスは現在、世界で最も国際的都市の一つでグローバルビジネスの有望なハブであるアラブ首長国連邦(UAR)・ドバイを拠点にしていると発表した。ファーリング博士はこれまで、オーストリアのウィーンから同社グローバル産業イニシアチブを指揮してきた。

 ファーリング博士は「われわれ業界は前例のない挑戦に直面しており、真に国境のない対応を必要としている。マイクロソフトはドバイから、世界の有力な台頭するエネルギーセンターにあって顧客への確かな接触をする中心に位置している。将来の需要増は主として中国、インド、中近東のような国から生まれる。ドバイは中欧と極東の中間にあり、ヒューストンから北京まですべての石油中心都市へのビジネス旅行には理想的である。そして、グローバルなエネルギー方程式の中で権限は最終的に消費者から生産者に移行することになるので、中東はマイクロソフトとそのパートナーにとって重要なロケーションである」と語った。

 ファーリング博士はマイクロソフトとそのソフトウエアとインテグレーション・パートナーのグローバルネットワークに対する重要なフォーカス領域として、世界的な経済減速と信用危機とともに合併、買収、整理統合、価格圧力、引き続くコスト増、生産性強化の推進など結果として起きる産業動向があると指摘した。

 博士は「われわれは70カ国余りで石油・ガス関連活動を持ち、毎日のように今日の産業と立ち向かう必要のあるツールを接続事業者やサービスプロバイダーに与えるパートナーのエコシステムから生じるイノベーションを目撃している。われわれは現実世界の現場の問題を解決することに100%注力しており、グローバルなエネルギー供給と需要の在り方に立ち向かっている」と語った。

 ファーリング博士はまた重要な一例として、高性能コンピューティング(HPC)におけるマイクロソフトの進歩を指摘した。博士は「マイクロソフトのHPC能力はちょうど1年前、世界最速のスーパーコンピューターの中で116位のランクだった。昨年11月には、上海スーパーコンピューターセンターとダウニング(曙光天演信息技術)が使用している当社技術はトップ10の中にランクされた。このことは世界の地球科学者が今日までに、コストと複雑さを軽減し、HPCアプリケーションに対する素早い開発環境、なじみのウインドウズ・デスクトップ環境を通じるワークステーションからクラスターまでのシームレスな規模などの利点を持つことを意味する」と語った。

 博士は「これらソリューションは、石油・ガス全体のバリューチェーンの政策決定におけるリスク軽減を支援する。一例を挙げると、オフショア石油・ガス事業者であるドバイ・ペトロリアム・エスタブリッシュメント(DPE)は、掘削と生産活動における不確実さを軽減するため、埋蔵シミュレーションを実施する敏速かつ費用対効果のあるソリューションを求めてきた。ウインドウズHPCサーバー2008と独自の埋蔵ソフトウエアとの組み合わせによって、DPEは高性能コンピューティング速度で3Dモデリングを利用することができる。このソリューションは同様のいくつかのオープンソースの製品提供に対して、並外れた持続的な価格上の利点を提供する」と語った。

 ファーリング博士は石油・ガスについてマイクロソフトのビジョンを説明し、同社の現行の優先策を設定した。「われわれはいくつかの業界トップ優先策、すなわちより良いコラボレーション、一元化されたコミュニケーション、役割ベースの生産性に対するテクノロジー・ソリューションを生み出す取り組みを続けており、それは決して多くはない労働人材を最大化し、どこにあっても労働者に情報を持ち込む新しい作業の流れを導入することによって人々の働きを根本的に変えることになる」と博士は語った。

 ファーリング博士はこのようなコミットメントの証として、現在マイクロソフトが進めているいくつかのトップ優先策をリストアップしている。これら優先策は業界が以下のような実行を支援するイニシアチブが含まれる。

 ―企業業績を進め、リスクとコンプライアンスを管理して、石油・ガスの各段階バリューネットワークに対する決定までの時間を短縮する。

 ―新しい技術、グローバルなコラボレーションチーム、新しいアライアンスとパートナーシップを活用することで石油に到達する時間を改善するため、イノベーションのプロセスを加速する。

 ―(石油・ガスの)源泉から汲み上げまで複数の企業、組織にわたって市場の変化と新しい機会に柔軟に対応するため、弾力的かつ高速の供給チェーンを実現する。

 ―より低コストで高品質のパフォーマンスを達成するため、柔軟かつ統合された精油・石油化学業務を構築する。

 ―それぞれ特有のニーズを深く洞察して世界の顧客に目を向け、サービスを提供する。

 ファーリング博士は結論として、「マイクロソフトが石油・ガス産業に注力する事業を創設して以来7年になるが、われわれは専ら顧客のデスクトップのそばにいることから現場作業にまで深く同伴するようになった。マラソン石油がその油田をデジタル化し、シュランバーガーが最先端ソフトウエアを発売し、多くの石油・ガス企業が将来に向けて前進しているなかで、マイクロソフトとそのパートナーは、世界のエネルギー需要に対する供給を確保する重要なタスクで彼らが成功するため必要とする技術ソリューションを提供する用意をしてそこにいる。一言で言えばそれが石油・ガス探査と生産が行われる中東、メキシコ湾あるいはその他どこにあっても、石油・ガス事業に対するマイクロソフトのビジョンである」と語った。

 マイクロソフトの石油・ガスに関する詳しい情報はhttp://www.microsoft.com/oilandgasを参照。マイクロソフト(ナスダック:MSFT)は1975年に設立され、人々と企業がその可能性をフルに実現することを助けるソフトウエア、サービス、ソリューションの世界的リーダーである。


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