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三菱重工と米電力ルミナントが合併会社、新型水炉の開発促進で

 三菱重工業と米電力のルミナントは1月30日、コマンチェピーク原子力発電所(テキサス州)に増設を計画している三菱重工の最新型加圧水型軽水炉(US-APWR)2基の開発促進のため、合弁事業会社「Comanche Peak Nuclear Power Company」を設立した。出資率はルミナントが88%、三菱重工が12%。合弁会社は建設運転一括許可(COL)が発行されるまでの間、本事業の開発費用を負担することになる。

 三菱重工のUS-APWRは2007年3月、ルミナントによる複数の原子力発電技術に対する評価の結果選定された。すでに、コマンチェピーク3、4号機のCOL申請書は米国原子力委員会(NRC)によって受理されている。世界最大級(170万kW)のUS-APWRは1基あたりの発電容量がテキサス州の平均家庭87万5000世帯の電力消費に相当する。合弁会社は当面、建設・運転に必要な許認可取得に向けて、取り組んでいく。

 三菱重工は2006年7月、米国ワシントンD.C.に100%出資の現地法人Mitsubishi Nuclear Energy Systems, Inc.(MNES)を設立してUS-APWRの販売活動を開始。また、2007年12月にはNRCへUS-APWRの設計認証(DC)を申請して、現在NRCで審査中である。三菱商事もこのプロジェクトを支援する。

 US-APWRは発電効率を向上させ、安全性を強化した改良型の加圧水型軽水炉(PWR)。三菱重工は日本国内で23基のPWRを手掛けた実績を持ち、現在24基目のPWRを建設中。また、プラントの運転開始後も幅広くアフターサービスを提供してきた実績がある。

 三菱重工とルミナントは今後、日米両政府にて検討されている公的金融による資金面での支援を得るための申請を行っていく方針。合弁会社は米国エネルギー省(DOE)に、融資保証申請書を提出している。


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