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MRJ、スラットやフラップなどの部位を台湾AIDC社から供給

 三菱航空機は、開発を進めている次世代のリージョナルジェット機MRJのスラット、フラップ、翼胴フェアリング、ラダー、エレベーターの設計と製造に、台湾の航空機メーカー、AIDC社(=漢翔航空工業股份有限公司)の参加を決め、このほど契約を結んだ。

 AIDC社は1996年以来、軍用機は、民間機用の構造部分の製造も手がけており、ビジネスジェットの主翼、垂直尾翼、ヘリコプターのコクピットなどを製造している。

 今回、AIDC社が担当する部位は以下の5つ。

 <1>スラット (主翼前縁に装備される稼動補助翼で飛行機の揚力を増大させる)
 <2>フラップ (主翼後縁に装備される稼動補助翼で飛行機の揚力を増大させる)
 <3>翼胴フェアリング (翼と胴体との接合部の覆い)
 <4>ラダー (方向舵。垂直尾翼後部の動翼)
 <5>エレベーター (昇降舵。水平尾翼後部の動翼)

 今回の契約について三菱航空機の戸田信雄社長は、「AIDCの参加により、MRJの開発、製造の主要パートナーがほぼ出そろった。三菱航空機と三菱重工に加えて、世界一流のパートナー各社をそろえたMRJプロジェクトは、開発現場で設計、技術評価などの作業が順調に進行している」と述べ、一方のAIDC社・シャー・エイ・イー社長は、「MRJのパートナーとして次世代リージョナルジェット機、MRJのプロジェクトに参加できることを名誉と思っている。革新的な機材の製造には革新的なパートナーの組み合わせが必要であり、私たちは、世界の航空機構造部品の需要を確実に、タイムリーに満たすためのモデル事業にしてゆくつもりだ」と話している。

 MRJプロジェクトには、最新鋭の高効率エンジン「PurePower PW1000Gを供給するプラット・アンド・ホイットニー、パーカー・エアロスペース(油圧システム担当)、ハミルトン・サンドストランド(電源、空調、補助動力などの各システム担当)、ロックウェル・コリンズ(フライト・コントロール・コンピューター、アビオニクス担当)、ナブテスコ(フライト・コントロール・アクチュエーター担当)、住友精密工業(降着システム担当)、スピリット・エアロシステムズ(パイロン)の各社が主要なパートナーとして参加している。


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