エアキャップ・ホールディングス、第3四半期活動を発表
【アムステルダム10日PRN=共同JBN】オランダの航空会社エアキャップ・ホールディングス(AerCap Holdings N.V.:NYSE:AER)は10日、2008年第3四半期に 終了した以下の取引を発表した。
- 航空機22機の新規リース契約を締結
- リース契約に基づき航空機11機とエンジン10基を引き渡し
- 航空機4機、エンジン7基、機体1機を購入
- 航空機10機、エンジン2基を売却
- エンジン8基、機体1機を解体
エアキャップのクラウス・ハイネマン最高経営責任者(CEO)は「グローバル市場の混乱が拡大したにもかかわらずエアキャップの四半期業務活動はかなり正常な状態を維持した。2008年第3四半期に相当数の仮契約が正式なリース契約になり、引き渡し予定の全航空機とエンジンのデリバリーが完了し顧客に受け入れられた。また、確約した設備投資が完了し資金拠出も行われ、目標とした全資産の売却も実行された」と語った。
▽取引概観 2008年第3四半期 年初来
所有 管理 計 所有 管理 計
リース契約
航空機(契約) 20 2 22 69 8 77
航空機(仮契約) 1 1 2 1 1 2
引き渡し
航空機 10 1 11 22 2 24
エンジン 10 NA 10 34 NA 34
購入
航空機(終了) 4 NA 4 47 NA 47
エンジン(終了) 7 NA 7 21 NA 21
航空機(契約済み、 3 NA 3 4 NA 4
引き渡し予定)
売却
航空機(終了) 7 3 10 25 3 28
エンジン(終了) 2 NA 2 4 NA 4
航空機(仮契約) 4 1 5 4 1 5
エンジン(仮契約) NA NA NA NA NA NA
リース活動:航空機22機とエンジン10基の契約締結、航空機2機の仮契約締結。
▽新規リース契約
第3四半期に締結した22機に関する新規リース契約は以下の通り。
- エールフランス(フランス)に4機のエアバスA320型機
- アシアナ航空(韓国)に2機のエアバスA330型機
- ゴル航空(ブラジル)に3機のボーイング737-800型機
- エアブルー(パキスタン)に2機のエアバスA-319型機
- トルコ航空(トルコ)に2機のエアバスA-319型機
- ヘムス航空(ブルガリア)に1機のエアバスA-319型機
- カルタゴ航空(チュニジア)に1機のエアバスA-319型機
- ジャマイカ航空(ジャマイカ)に1機のエアバスA-319型機
- エクアドル国営タメ航空(エクアドル)に1機のエアバスA-320型機
- アエロフロート・ドン(ロシア)に2機のボーイング737-400型機
- オリンピック航空(ギリシャ)に1機のボーイング737-400型機
- ワールド・エアウェイズ(米国)に1機のマクダネル・ダグラスMD11型機
- センチュリオン・エアカーゴ(米国)に1機のマクダネル・ダグラスMD11型機
エアキャップは2008年第3四半期にセンチュリオン・エアカーゴ、ゴル航空、カルタゴ航空、オリンピック航空、エクアドル国営タメ航空、トルコ航空、ワールド・エアウェイズの7航空会社を新たに顧客層に加えた。
第3四半期に締結した新型航空機リース契約9件の平均期間は125カ月だった。中古航空機リース契約13件の平均期間は72カ月だった。第3四半期にエアキャップは平均リース期間57カ月の中古航空機2件の仮契約(レシー=リース賃借人が署名しデポジットを払い込み済みのもの)も実行した。
またエアキャップは第3四半期にエンジンのリース契約10件を締結し、同期間中にレシーにエンジンを引き渡した。リース・エンジンは9基がCFM-56エンジン、1基がCF6エンジンだった。
▽引き渡し
エアキャップは以前締結したリース契約に基づき第3四半期に以下の航空機11機の引き渡しを完了した。
- アエロフロート・ロシア航空(ロシア)に2機のエアバスA320型機
- エアブルー(パキスタン)に2機のエアバスA319型機
- ヘムス航空(ブルガリア)に1機のエアバスA319型機
- カルタゴ航空(チュニジア)に1機のエアバスA319型機
- トルコ航空(トルコ)に1機のエアバスA319型機
- ジャマイカ航空(ジャマイカ)に1機のエアバスA319型機
- エクアドル国営タメ航空(エクアドル)に1機のエアバスA320型機
- タカ国際航空(エルサルバドル)に1機のエアバスA320型機
- ワールド・エアウェイズ(米国)に1機のマクダネル・ダグラスMD11F型機
▽購入活動:第3四半期に4機の航空機を取得
エアキャップは第3四半期に3機の新しいエアバスA320型機、1機のボーイング737-300型機、1機のボーイング737-300型機機体を取得した。
またエアキャップは第3四半期に新しいCFM-56エンジン2基、CF6エンジン2基、PW4056エンジン3機を取得してエンジンの保有数を拡大した。
上記の購入活動が完了したことに加え、エアキャップは3機の新しいボーイング737-800型機の購入契約とCF6エンジン2基、10機のボーイング737-300型機をパートアウトとエンジンのリース用に購入する仮契約を実行した。
▽販売活動:第3四半期に航空機10機を売却
エアキャップは第3四半期に以下の航空機10機の売却取引を終了し、このうち7機は自社保有ポートフォリオから、3機は管理ポートフォリオからだった。
- 6機のマクダネル・ダグラスMD83型機
- 1機のエアバスA321型機
- 1機のエアバスA330型機
- 1機のエアバスA340型機
- 1機のフォッカー100型機
同四半期に売却した保有航空機の平均年数は16年だった。
またエアキャップは自社保有のエンジンプールから2基のCFM-56エンジンを売却した。
上記の売却活動が完了したことに加え、エアキャップは3機の新しいエアバスA330型機、1機の新しいエアバスA320型機、2機のボーイング757型機、1機の管理マクダネル・ダグラスMD83型機を売却する仮契約書に調印した。
▽ポートフォリオ概要
2008年9月30日現在、エアキャップのポートフォリオは所有、発注済み、契約済み、仮注文、管理などに基づく航空機314機とエンジン72基で構成されている。上記の情報にはエアキャップおよびエンジンのリースと取引、機体とエンジンの解体、部品販売、MRO(保守・修理・点検)サービスに力を入れているエアキャップの子会社エアロタービンが行った取引が含まれる。エアキャップ・ホールディングスは今後も四半期ベースの取引状況を発表する意向である。
▽エアキャップ・ホールディングスについて
エアキャップは航空機とエンジンのリース、トレーディングと部品販売で市場をリードするグローバルな総合航空会社。エアキャップは同社の認定修理ステーションを通じて航空機管理サービス、航空機とエンジンの保守・修理・点検サービス、航空機の分解を行っている。エアキャップはオランダに本社を置き、アイルランド、米国、シンガポール、中国、英国にオフィスがある。
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- [航空・宇宙]エアキャップ・ホールディングス、第3四半期活動を発表 2008/10/14 火曜日