NYフリーダムタワーに使用、iクリートのコンクリート
【ニューヨーク11日PRN=共同JBN】iクリート・システムはその技術でニューヨーク市のワールドトレードセンターのフリーダムタワーのためにより強力で、より費用対効果があり環境に安全なコンクリートを生産している。
(以下は許可を受けたコンクリート・ツデー誌2008年9月号からの転載)
コンクリート請負業者がワールドトレードセンターのフリーダムタワーのポア内で直面する問題のひとつはコンクリートのコア部分で温度の変化に伴って発生する熱をコントロールすることである。この温度変化は加湿と硬化の過程でストレスのため割れ目の原因となる。ニューヨークで一番大事な建造物でのこのジレンマに対する解答は思いもよらない場所からやってきた。カリフォルニア州の会社、iクリート(iCrete登録商標)である。
iクリートはビバリーヒルズに本社があり、革新的なiクリート・システム(登録商標)を開発、記録的な強さのコンクリートで劇的に環境のためになるコンクリートを提供している。フリーダムタワーの主要なコンクリートのサプライヤーであるクアドロッツィ・コンクリートは高圧、高性能コンクリートミックスを生成するフライアッシュのような補助セメント質素材として使用するためiクリート・ブランドのコンクリートを選択した。iクリート・システムは骨材間の空間を実際に最適化して骨材を接着するために必要なセメント・ペーストの量を削減する。これによって終業までの時間を短縮し、収縮とクリープが少なくなる。これは労働時間の短縮と補強材への依存を減らすことにつながる。iクリートによると、クアドロッツィは彼らの製品に使用するセメントの量を実際に減らすことが出来た。
フリーダムタワーの建設責任者であるティッシュマン・コンストラクションのダニエル・R・ティッシュマン会長兼最高経営責任者(CEO)は「世界はフリーダムタワーの建設を見守っている。建物の中心から尖塔の先端までわれわれは今日手に入る最高の製品、建設技術、プロセスを使用しており、これにはiクリートが含まれる。iクリート・システムはその技術で環境に配慮した強力かつ費用対効果のあるコンクリートを生産している。実際これは過去の記録1万2000psiを打ち破るニューヨークで使われた最強のコンクリートである」と語った。
スーパーストラクチャーを支える186フィートのインナー・セーフティーコアとタワーの両方がiクリート・システムで建築される。
コラビーノ・コンストラクションのレンツォ・コラビーノ社長は「iクリート技術は、われわれがこれまで建設した中で最も重要なビルであるフリーダムタワーを建設するのに最高のコンクリートを提供してくれるとの信頼を与えている」と同意している。
特許のある最先端技術のiクリート・システムはフリーダムタワー用の24万立方ヤードのコンクリートを生産するのに使用される。このプロジェクトの設計段階でビルのエンジニアは、フリーダムタワーに使用するコンクリートとして記録破りの1万4000psiの圧縮強度を達成するよう要求した。iクリートは物理的、素材的長所に加えて環境的長所も提供している。iクリート・システムではより少量のセメントを必要とするだけなので有害な二酸化炭素排出は最大40%まで削減する。これも業界の記録破りである。
iクリートのマネジメントチームはコンクリートと建設業界について豊富な経年を積んでいる。同社のCEOであるフアン・カルロス・テローバ氏はメキシコ最大の独立系コンクリート製造会社プロダクトス・セメンテロス・メヒカノスの元会長だった。フリーダムタワー・プロジェクトはこの比較的新しい会社にとってチャンスであることが分かった。iクリートがフリーダムタワーに導入されてからわずか1年足らずでiクリートはミッドタウン、アッパーウエストサイド、ロワーマンハッタン、トライベッカを含む大ニューヨーク圏の30以上の建設現場で注ぎ込まれている。
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- [-]NYフリーダムタワーに使用、iクリートのコンクリート 2008/09/11 木曜日