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JFEスチール、鉄系焼結材切削加工具の磨耗低減材を開発

磨耗低減材
Fe-2%Cu-0.8%C焼結材を切削し終えた工具の刃先
※画像クリックで拡大と詳細
 JFEスチールは25日、鉄系焼結材を切削加工する際の工具磨耗を大幅に低減する添加材「JFM4」を開発したと発表した。

 鉄系焼結材は鉄粉末を焼き固めた材料のため、材料内部に多数の細気孔が分散した構造になっている。気孔は熱を伝えにくいため材料と切削工具の摩擦で生じる摩擦熱が放散されず鋼板や鋳造・鍛造で製造された鉄系材料を切削するのと比べ工具が酸化しやすく磨耗が激しい。

 「JFM4」は酸化珪素と酸化マグネシウムを主成分とした複数の酸化物からなるミクロンサイズの粉末で、低融点の成分を含む。焼結材製造過程で添加された少量の「JFM4」粉末は摩擦熱によって一部の低融点相が融解し、工具表面に付着。さらに工具の回転とともに工具表面に拡がり「JFM4」の被膜を形成する。被膜は潤滑膜として機能し、工具と焼結材の摩擦を下げ、接触面での工具の磨耗を抑えることができる。

 また微細な「JFM4」が分散した切屑は、微細化が進み、加工面から容易に排除されるため、加工面は滑らか。「JFM4」の添加による焼結材自体の強度低下もなく、焼結材を切削加工した切削工具の磨耗量は、無添加材切削時の約4分の1となり、切削工具費の大幅な低減が可能という。

 詳しくはJFEスチールホームページ(http://www.jfe-steel.co.jp/r)まで。


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