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ブランデスが小野薬品への130円配当要求取り下げを発表

 【サンディエゴ(米カリフォルニア州)15日PRN=共同JBN】ブランデス・インベストメント・パートナーズ・エル・ピー(以下ブランデス)は15日、2008年5月13日付で小野薬品工業株式会社(大阪府大阪市、是金俊治代表取締役社長、コード番号:4528 東証・大証第1部、以下小野薬品)に対し、4月8日付で提出した同社の第60回定時株主総会における株主提案(以下本株主提案)を取り下げたと発表した。なおブランデスは、そのクライアントである投資家を代表して、1997年から小野薬品の株式を保有し始め、現在の同社の発行済株式の保有比率は7.0%超である。

 本株主提案の骨子は、(1)第60期の期末剰余金の配当として普通株1株当たり130円の配当(1株当たり90円の中間配当金と併せ、第60期の配当金は1株当たり220円となる)及び(2)株式総数1000万株、取得価格の総額600億円を限度とした自己株式取得を求めるものだった。これに対して小野薬品は、4月14日に株式総数550万株、取得価格の総額300億円を上限とした自己株式取得を、直近では5月8日に期末配当1株当たり112円への増配 (1株当たり90円の中間配当金と併せ、第60期の配当金は1株当たり202円となる)をそれぞれ発表している。これらの株式の利益還元策は、ブランデスが株主提案で求めていた金額のレベルには及ばないが、ブランデスは、小野薬品によるイニシアチブを評価しており、建設的な進展に敬意を表し、今回本株主提案を取り下げることとした。

 ブランデスは現在も、資本コストを大きく下回るリターンしか産出していない余剰資本(現金、有価証券、投資有価証券を含む)を小野薬品が留保し過ぎていると考えている。しかし最近発表された小野薬品の上記の施策から、ブランデスは小野薬品自身が余剰資本の存在を認識し、配当や自社株買いによって、今後も引き続き徐々に当該余剰資本を減少させ続ける意思を表明したものと考えている。この余剰資本の認識及び余剰資本の解消に向けた意思表明こそ、ブランデスが小野薬品に対して求めてきたことである。

 本株主提案を取り下げる決断を行ったのは、小野薬品がこれまでに発表したイニシアチブにより、今後さらなる株主への利益還元の改善に向けた多くの施策が続行されるものと考えたことによる。ブランデスは小野薬品に対し、資本効率を改善するために引き続きリターンの高い案件への投資、配当や自己株式の取得及びその消却を進めていくことを求めている。ブランデスは、発表された自己株式取得計画の満額の遂行及び取得された自己株式の速やかな消却が非常に重要だと考えている。ブランデスは長期株主として、小野薬品が発表した施策などの今後の進展を注視し、小野薬品の全ステークホルダーの最善のために、小野薬品と建設的な関係を引き続き維持していく考えである。

 上記の内容については以下の点を前提としている。十分理解してもらいたい。

 本リリースは、小野薬品の株式の買受の申込や売却の誘因を意図するものではない。本リリースは、発表日時点において得られる情報を基にしている。ブランデスでは十分な注意を払っているが、その情報の正確性について保証するものではない。また本リリースは小野薬品の株価へ影響を与えることを意図したものではない。

 ブランデスは米国に登録している投資顧問会社(住所:11988 El Camino Real, Suite 500, San Diego, California, 92130)。機関投資家と個人投資家からの預かり運用資産残高は、2008年3月31日現在約934億米ドル。

(共同通信PRワイヤー)


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