タンデム社がスコット兄弟とケン・フォレットの大聖堂をTV化
【ミュンヘン2日PRN=共同JBN】多くの人びとからケン・フォレットの傑作のひとつと見なされている「ザ・ピラーズ・オブ・ジ・アース」(邦訳名「大聖堂」)が初めて出版されてから18年、ニューヨークタイムズ紙の大型ペーパーバック・リストで再度1位にランクされ、制作・配給会社タンデム・コミュニケーションズ社が限定テレビシリーズとして制作するため選ばれた。リドリーとトニーのスコット兄弟の制作会社スコット・フリーが、この世界的ベストセラーをタンデム社と提携して制作する。
リドリー・スコット氏は「ケン・フォレットの物語にある芸術性は、素晴らしい不動産を探し求める際に夢見るような豊かさと輝きがある。物語の展開と力そして登場人物の豊かさによって、われわれは最高の質のテレビ番組を創り出す意気込みを与えてくれる」と語った。
タンデム社マネジングディレクターであるローラ・バウアー氏は「タンデムは8年以上にわたり大聖堂の著作権を取得することに努力してきた。私のパートナーと私自身は、非常にこの物語を愛しており、テレビ媒体だけがこのドラマ、官能、ペーソスに満ちた驚くべき内容豊かな物語を正しく語ることができると理解している。これは国際的なテレビ・イベントをまさに成功させる素材である。われわれはまたスコット・フリー社にいる創造的才能の持ち主たちと再度協力し合えることを非常に光栄に思う」と語った。
スコット・フリー・テレビジョン社長のデービッド・ズッカー氏は「受賞したテレビのミニシリーズ『ザ・カンパニー』でスコット・フリー社とタンデム社間の協力成功後、われわれは再度コラボレーションを望んできた。両社はこのような不朽の物語を求める素晴らしい挑戦に向けて協調的行動を取ることができるよう力を合わせることになる」と語った。
「大聖堂」は善と悪、裏切りと陰謀、暴力と美の圧倒的な叙事詩である。この審美的で精神的、情熱的な物語は、生活を引き裂き、家族を離散させる戦争と宗教対立、権力闘争を背景に設定されている。その時代に、キングズブリッジに壮大な聖堂が立ち上がる。
このような背景とは対照的に、建築職人のトム、貴婦人アリーナ、サディストのロード・ウィリアム、キングズブリッジ修道院の元分院長フィリップ、石細工職人のジャック、呪いをかける森の女エレンなどのラブストーリーが絡み合う。同時にこれは官能的で息の長いラブストーリーであり叙事詩であり、情熱的な年頃の激しい精神で輝いている。フォレットは12世紀のイングランドの政治的混迷を通じて、これら物語を巧みに編み上げ、今日の読者と来るべき世代に意義ある、永続的な世界を創造している。
「大聖堂」はこれまで30言語に翻訳され、今日まで世界で1400万部余り売り上げた。「大聖堂」は2007年に、トークショーの人気女優オプラ・ウィンフリーによる60番目の「ブッククラブ・セレクション」に指名され、これまで出版された100冊の中の1冊としてBBC放送の読者人気投票2003年「ビッグリード」の33位にランクされた。
「大聖堂」はまた「生前に読むべき101冊の本」の27番目に選ばれ、ドイツでは「聖書」と「ロード・オブ・ザ・リング」に次いで、出版された3番目に人気のある本にランクされた。
「大聖堂」はここでは紹介し尽くせないほど多くの称賛を得ている。
ケン・フォレットとの契約は、タンデム・コミュニケーションズ社の代理人であるジフレン法律事務所クリエーティブ・アーティスト・エージェンシー(CAA)のデービッド・ノッチムソン氏によって取引され、スコット・フリー・テレビジョン社もCAAが代理を務めた。
スコット・フリー社はロサンゼルスとロンドンを拠点として1995年に創設され、リドリー・スコットとトニー・スコット両監督による映画・テレビ制作会社である。
スコット・フリー・テレビジョンはCBSシリーズ「Numb3rs」を制作し、シーズン5を迎える。マイケル・クライトンの出世作「アンドロメダ病原体」の4時間におよぶテレビ番組は、2008年5月にA&Eテレビで初公開される予定。撮影後編集段階にあるのは、HBOのエミー賞(登録商標)を受賞した戦時のチャーチル英首相を描いたテレビ映画「来るべき嵐」の続編「大英帝国の嵐」である。
スコット・フリー・フィルムズ社は、デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウ出演の「アメリカン・ギャングスター」とブラッド・ピット主演の「ジェシー・ジェームズの暗殺」のヒット作を制作中した。
スコット・フリー社はレオナルド・ディカプリオ主演、リドリー・スコット監督による「ボディー・オブ・ライズ」を撮影後の編集段階にあり、その後ディカプリオはラッセル・クロウ演じる古典「ロビンフッド」物語の敵役である「ノッティンガム」を演じる。トニー・スコットの次の映画は、デンゼル・ワシントンとジョン・トラボルタ出演の「サブウェイ・パニック」のリメイクである。
リドリー・スコット監督の映画にはクラシックの「エイリアン」(1979年)、「ブレードランナー」(1982年)、「テルマ&ルイーズ」(1991年)、「グラディエーター」(2000年)が含まれる。トニー・スコット監督の画期的な映画は「ハンガー」(1983年)、「トップガン」(1986年)、「エネミーオブアメリカ」(1998年)など。
タンデム・コミュニケーションズ社は、ロール・バウアーとティム・ハルキンの両氏によって1999年に開業された。2007年にヨーナス・バウアー氏が同社パートナーとなった。彼らの戦略は当初から、中核ビジネスが国際的制作と世界配給である垂直統合メディア会社を構築することだった。
タンデム社は、エミー賞(登録商標)ノミネートの「デューン」から同「ドラゴンワールド」、ゴールデングローブ賞(登録商標)ノミネートの「ザ・カンパニー」、ノラ・ロバーツ・フランチャイズまで、広範囲のイベント計画で質の高いプロジェクトを見いだし、開発している。
タンデム社はDIVA受賞の「ニーベルングの指環」を制作し、現在はジェームス・ブローリン、イアン・サマーハルダー、ジェイミー・トーマス・キングら出演で今年10月封切り予定の新しい2時間映画「ロストシティー・レイダーズ」を制作中である。
タンデム社は今年4月に撮影開始予定の新しい4時間ミニシリーズとなる「インパクト」を共同制作する。
2007年のタンデム社の制作および配給量は1億300万米ドルを超え、今年のそれは1億5200万ドルを超える見込みである。
タンデム社の本社はドイツ・ミュンヘンにある。
(共同通信PRワイヤー)
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- [国際情報]タンデム社がスコット兄弟とケン・フォレットの大聖堂をTV化 2008/04/04 金曜日