ブックタイトルねじ関連辞典

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概要

ねじ関連辞典

☆低炭素高コバルト高速度鋼(low carbon high cobalt high speed steel)普通のCo高速度鋼の炭素量は0.70~0.9%のように多いが、JISの5種に規定されている高Co高速度鋼の炭素量は0.2~0.4%と非常に少ない。通常Co含有量の増加につれて炭素量を減じても、よい性能が得られる。そこで低炭素に溶融点を挙げ、焼入れ温度を高くできるようにしたのがこの高速度鋼である。☆モリブデン高速度鋼(molybdenum high speed steel)この鋼の最大の欠点は熱処理に際して表面脱炭ならびにMoの蒸発を起こしやすいことである。したがって熱処理には、ほう砂被覆あるいは塩浴加熱などの手段を講じなければならない。適当に熱処理されたものは18-4-1形とほぼ同等。高マンガン鋼(high-manganese steel)鋳造、鍛造、圧延の状態で成形される本鋼は靱性を増すため1000~1100℃から水冷しオーステナイトとして使用する鋼である。冷間加工を施すと著しく硬化するばかりでなく、準安定状態にあるオーステナイトがマルテンサイトに変わり、かたさと耐摩耗性を上昇する特徴がある。合金工具鋼(alloy tool steel)JIS G 4404記号SKS、SKD、SKT.合金工具鋼は炭素工具鋼に特殊な合金元素、クロム(Cr)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)、マンガン(Mn)、珪素(Si)およびニッケル(Ni)などを一種または数種添加したもので切削、耐衝撃用、耐摩不変形、熱間加工用などに大別される。磁石鋼(magnet steel)製造方法によって、鍛造磁石、鋳造磁石、焼結磁石とに分かれており、磁気特性を目的とするものだけに一般の鋼とは異なる。磁石鋼は残留磁気と抗磁力が大きく、温度、振動および磁場の散乱によって容易に磁性を失わない性質を有するものである。高炭素鋼にクローム、タングステン、コバルト等を合金したものを焼入れして使用される。このほかコバルト、アルミニウム、ニッケル等を主体に配合した鋳造磁石も多く使用されている。切削用合金工具鋼(cutting alloy tool steel)高C量の切削用炭素工具鋼にCr、W、V等の合金元素を5%以下の程度加えたもので、JISでは合金工具鋼の中に含まれている。かたさと耐摩耗性が大切な鋼で、焼入れ前にはセメンタイトの球状化を十分行っておく必要がある。衝撃工具鋼(impact tool steel)強さのほかに粘り強さに重点が置かれる関係から、合金工具鋼の中では中炭素のものに属し、C鋼にVを微量添加したものから、Cr、W等を4%程度加えたものがある。JISではSKS4~44がこれに該当する。