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　ボンバルディア・エアロスペース（本社：カナダ、トロント）は３月１１日、同社の「Ｃシリーズ」航空機計画のローンチカスタマーであるドイツ・フルトハンザ社と、１列座席仕様のＣシリーズＣＳ１００型（旧ＣＳ１１０型）３０機の確定注文契約を締結したと発表しました。この機は、ルフトハンザの子会社、スイス・インターナショナル・エアラインが運航する予定です。この注文契約には、確定注文に加え、Ｃシリーズ航空機３０機のオプション契約も含まれています。

　このＣＳ１００型３０機の契約価格は、総額で約１５億３千万米ドル（カタログ価格ベース）になる見込みです。

　ルフトハンザ・グループは２００８年７月、Ｃシリーズ６０機（オプションの３０機を含む）までをカバーする基本合意書（ＬＯＩ）を締結して、航空機のローンチカスタマーとなっていました。

　この件に関して、ルフトハンザ社、コーポレートフリート担当上級副社長ニコ・ブーフホルツ氏は、「当社は、ボンバルディアとＣシリーズ航空機の購入契約を締結しました。持続的発展やお客様の快適さを追及する環境方針や事業方針とのバランスを保って事業の成功を達成しようという当社の新たな決意の表れです。ボンバルディアＣシリーズは、燃料消費量や騒音を大きく軽減し、将来的にも事業の柔軟性に対応できるなど、フリートの持続的展開を図るための要件に合致する航空機です。当社は、このようなＣシリーズ航空機のローンチカスタマーとなったことを誇りに思っております」と語っています。

　一方、ボンバルディア・コマーシャル・エアクラフト社長ゲリー・Ｒ・スコットは、「業界全体でも、ルフトハンザが要求する技術的水準は極めて高いことは周知のことですが、そのルフトハンザがＣシリーズ航空機の購入契約を締結したのですから、この機種や将来の航空機計画が高い信頼を得ていることがわかります。ボンバルディアでは、１００人～１４９人乗り航空機市場セグメントの市場ニーズを満たすために設計した航空機開発に力を入れているところですが、プログラム当初からルフトハンザの協力を得られたことについて、大変うれしく思っております」と語っています。

　市場に新風を巻き起こす Ｃシリーズ航空機について、ボンバルディア・エアロスペースでは、機種呼称の変更も発表しました。１１０座席仕様のものはこれまでのＣ１１０機からＣシリーズＣＳ１００型に、１３０座席仕様のものはＣ１３０型からＣシリーズＣＳ３００型に、それぞれ変更になります。

　Ｃシリーズ航空機は、１１０座席、１３０座席のどちらを見ても、第４世代航空力学の活用、構造体におけるコンポジット材や高級アルミニューム合金の採用拡大、システム技術面での最新技術（フライ・バイ・ワイヤ、電動ブレーキ、次世代エンジンであるプラット・アンド・ホイットニーＰｕｒｅＰｏｗｅｒＴＭ ＰＷ１０００Ｇエンジン）の使用など、最新の技術的進歩の成果により、お客様の快適性をはじめ航空機性能、運行上の経済性が他社に抜きんでて高くなっています。ＰｕｒｅＰｏｗｅｒＴＭは、ターボファン技術における大きな新機軸になっております。特に環境面を見ると、燃料消費量や騒音、排気などが大きく軽減されたことにより、新基準としての役割を果たすことでしょう。

　Ｃシリーズ航空機は、導入始まる２０１３年にはこのクラスで最も環境性能の高い１列座席の航空機となることでしょう。この新機軸航空機は、ＣＯ２排出が２０%*、ＮＯｘ排出が５０%*少なく、静寂性能は４倍*、エネルギー節約は極めて大きなもの（現在生産中の同規模航空機に比べて、燃料消費が２０%*、運行コストが１５%*改善）になります。このようにＣシリーズ機は、座席を最大に設定した場合でも、燃料消費が１００キロ運行当たり乗客１人当たり２リットル*と極めて小さく、新時代における業界のベンチマーク（規範的）製品と位置づけられることでしょう。

　ＣＳ１００とＣＳ３００はどちらも、新型センターライン・エンジンを共通に用いており、乗員構成から運行や保全手順までも全く同じになります。両機種とも運行要件に柔軟に対応することができ、短距離にも大陸横断航路にも適します。

　ボンバルディアでは、この機の開発に当たり、同社の持つ第４世代トランソニック・コンポジットを用いた翼の設計を行うほか、Ｒｅｃｏｎｆｉｇｕｒａｂｌｅ Ｅｎｇｉｎｅｅｒｉｎｇ Ｆｌｉｇｈｔ Ｓｉｍｕｌａｔｏｒ ＩＩ（ＲＥＦＳ ＩＩ）を用いてＣシリーズにカスタマイズした「フライ・バイ・ワイヤー」制御方法の開発を行っております。同社では、Ｃシリーズの導入時点までに一貫した高信頼性を達成することを目標として、広く総合的試験の環境を開発するよう努めており、このシミュレータはその中でも最初のモデルです。

　* Ｃシリーズ機は現在設計段階にあります。データ、仕様は全て予測値であり、設計、製造、機種承認過程における機種戦略、ブランド方針、能力、性能などの変更によって変わることがあります。航空機性能は５００-ｎｍ北米運行環境にもとづいて予測した数値です。

　▽ボンバルディアについて
　ボンバルディアは、リージョナル航空機、ビジネス・ジェット機から、鉄道輸送の機材、システム、サービスに至るまで、画期的な輸送ソリューションを提供する世界屈指のメーカーで、カナダに本社を置くグローバル企業です。２００８年１月期の総売上高は１７５億ＵＳドルであり、トロント証券取引所に上場しています（取引コードＢＢＤ）。ボンバルディアは、Ｄｏｗ Ｊｏｎｅｓ Ｓｕｓｔａｉｎａｂｉｌｉｔｙ Ｗｏｒｌｄと同Ｎｏｒｔｈ Ａｍｅｒｉｃａの２指標の対象銘柄に組み込まれています。ニュースと情報については、ｗｗｗ.ｂｏｍｂａｒｄｉｅｒ.ｃｏｍを御覧ください。

　ボンバルディア, ＣＳ１００, ＣＳ３００ およびＣシリーズは、ボンバルディアまたはその子会社の登録商標です。

　ＰｕｒｅＰｏｗｅｒＴＭはユナイテッド・テクノロジーズ ・プラット・アンド。ホイットニー社の登録商標です。

［ 2009.03.15 日曜日 09:37   航空・宇宙 ］

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