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NTT、デジタルサイネージのメディア価値高める配信管理技術を開発
ニュースリリース|NTT|
日本電信電話株式会社(以下NTT、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:三浦惺)は、街頭、駅、店舗などに設置されたデジタルサイネージ※1をネットワーク化し、広告メディアとしての価値を高める配信管理技術の研究開発に取り組んでまいりました。
このたび、NTTのサイバーコミュニケーション総合研究所は、デジタルサイネージの設置場所や集まる人の属性に合わせて適切な広告コンテンツを検索、スケジューリングして配信する「配信管理統合化技術」と、その広告効果を客観的に測るためにディスプレイの前に何人くらいの人がいるかを画像処理で推定する「広告効果測定技術」を開発しました。
1.開発の背景
屋外広告の手段として、ディスプレイを用いた電子的で動的なものが増えており、時間と場所を特定できる広告メディアとしてデジタルサイネージが注目されています。例えば、デパートのおもちゃ売り場の近くのディスプレイには子供連れのお客様に向けて通常は子供服の広告を、お昼時にはレストランの案内を表示するといった広告の出し分けが行われています。
現状では、広告コンテンツを出し分けるためには、「どの場所に」、「いつ」、「どの広告コンテンツを」表示するかをスケジュール情報として、各デジタルサイネージに個別に設定する必要があります。さらに、異なるメーカのデジタルサイネージに出し分けを行う場合、スケジュール情報の設定手順やフォーマットが異なるため、手間と時間がかかるという問題がありました。
そこで、デジタルサイネージを広告メディアとして幅広く展開するためには、多様なデジタルサイネージを統合管理する仕組みが必要になってきます。
一方で、デジタルサイネージを新たな広告メディアとして広く活用していくにあたり、広告効果を客観的に表す指標が必要となってきます。「ディスプレイの前に何人くらい人がいるのか」および「どのくらいの人が画面のほうを向いているのか」は、広告効果を客観的に示す基本指標になります。
2.開発した技術の概要
(1)多種・複数のデジタルサイネージの配信管理統合化技術
複数のデジタルサイネージの設置場所の特性や時刻、天候等の環境に応じた広告のスケジュール情報を効率的に設定するために、「広告コンテンツの属性」と、デジタルサイネージの「設置場所の属性」をメタデータ※2として管理し、両者の属性の最適な組み合わせを求めるメタデータマッチングエンジンを開発しました。
さらに、「どの場所に」、「いつ」、「どの広告コンテンツを」表示するかを記述したスケジュール情報である「枠メタデータ」を共通フォーマットとして規定し使用することで、異なるメーカのデジタルサイネージを統合管理し、統一的なインタフェースで広告コンテンツの表示を制御できるようになります。
(2)画像処理を用いた広告効果測定技術
ディスプレイ付近に設置されたカメラ画像を利用し、「どのくらいの人がそこにいるのか」を計測する混雑度計測モジュール、および「どのくらいの人が画面のほうを向いているのか」を推定する顔検出・向き推定モジュールから構成されています。これらのモジュールは汎用のパソコンで動作し、また、ほぼリアルタイム※3に処理することが可能です。
なお、処理結果のデータのみを出力し、画像を残さないことにより、プライバシー保護に配慮しています。
混雑度計測モジュールでは、画像のピクセル単位の処理結果を積算することにより人数を推定する方式を実現しており、人数が増えても安定した計測が可能であり、また独自カメラキャリブレーション方法により、簡易な事前セッティングのみですぐ計測を開始できるという特長を持っています。顔検出・向き推定モジュールでは、統計的な学習を行って様々な方向からの顔の見え方の辞書を用意することにより、画像中の顔を検出しその向きを推定することができ、また、高度な画像解析方法により様々な明るさの設置環境にも適応可能です。
3.今後の予定
今後は、デジタルサイネージの広告メディアとしての価値を更に高めるために、現場での実証実験などを通じて、配信管理統合化技術の相互運用性および広告効果測定技術についての検証を行い、更なる高精度化に向けて研究開発を行ってまいります。
これらの技術は、本日6月11日から13日まで幕張メッセ、東京ベイ幕張にてInterop Tokyo 2008に併せて開催されるIMC Tokyo 2008※4に参考出展します。
[用語解説]
※1 デジタルサイネージ
デジタルサイネージは、屋外や店頭、交通機関など、一般家庭以外の場所(OOH:Out of Home)において、ディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するものです。テレビや新聞、インターネットなどの不特定多数の人を対象としたマスメディア広告とは異なり、ディスプレイなどの設置場所に合わせて、エリアと時間帯で特定した広告ができることから注目を集めています。
※2 メタデータ
メタデータとは、データに付属するデータで、例えば、コンテンツの内容に関する記述や制作者、著作権などに関する情報などが記述されています。広告コンテンツの場合には、タイトル、キーワード、商品名、ターゲット層などがメタデータとして記述されます。
※3 毎秒3~5回の頻度で処理を行います。
※4 Interop Media Convergence Tokyo 2008
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- NTT、デジタルサイネージのメディア価値高める配信管理技術を開発 2008.06.11 水曜日 PR TIMES