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福井鋲螺 高精密分野の拡大とユーザー仕様製品に対応

 【ねじ・ネジ・業界紙】福井鋲螺 福井鋲螺(株)(本社=福井県あわら市山十楽。打本幸雄社長)では、内製強化の推進などに向けた取り組みの一つとして、細呂木事業所内(同市指中)に予てから建設中であった第9工場棟と、能登工場(石川県羽咋市寺家町)における新たな製造工場が完成した。

 第9工場棟は、既に操業中の第8工場棟に連結した一体構造化が図られ、多段系パーツフォーマーによる高精密複雑形状部品などの一貫生産システムを整えた。また、能登工場の新工場では、各種リベットのユーザー仕様に基づいた特殊生産対応を中心にしている。

 第8・第9の両工場一体化構造では、一つの製品が材料から完成品に至るまでの全ての工程が円滑に流れる仕組みを採用。異品混入防止対策等のため各フロア別に仕切られているものの、次工程への搬送などに関わるリードタイムの短縮化が図られている。
 また、作業順番どおりに見て廻れる見学ルートの設計が取り入れられている。これにより総合的な生産業務のスムーズ化を実現したのをはじめ、製品立上げ時の立会いや監査などに来訪した人は一連の工程を理解し易く、見学後には2階で打合せを行うなど効率的な業務をおこなえる。

 さらに、同社では社会貢献活動の一つに多数の見学者を受け入れている実績があり、加賀工場と同様に緻密管理などを必要とする工程では、小学生レベルの背丈に合わせた高さの窓を設けており、その窓からそれぞれのスペース内を充分に見渡すことができ、作業状況が目で観て感じられるように配慮している。


第2207号2面

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