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福井鋲螺 自社設計改造の家庭用電源仕様の“電気自動車”を開発

 【ねじ・ネジ・業界紙】福井鋲螺
福井鋲螺の電気自動車開発記念フォト
 福井鋲螺(株)(福井県あわら市。打本幸雄社長)ではこのほど、既製車をベースに自社設計改造した家庭用電源(100V)仕様の“電気自動車”を開発した。
 フル充電に約8時間、想定最高速度130km/hなどのデータを得ており、8月には一般公道での走行に向けた車検の取得をおこない、燃費効率や耐久性確認などの実走テストを計画中である。

 今回の電気自動車(EV)の開発経緯は、ヘッダー機等を製造する機械製造工場のバーベーキュー大会において、同社独自のインターンシップ活動により米国から来日していた生徒が提案。打本社長が承諾し、他の工場や部署からも賛同メンバーを募ったなかで、機械製造工場を中心にした「電気自動車倶楽部(BYORA TECHNOWORKS)」が発足。
 メンバー21名が2ヵ月間の構想を練りあげて、中古の軽自動車を購入。電気自動車の仕組みに基づいて一つ一つの構成を入念に紐説き、約8ヵ月間の作業において技術集団の知恵とノウハウが結集された結果、自社設計改造による家庭用電源(100V)仕様の第1号“電気自動車”が完成した。
 この第1号車は、ベースとなった既製車の購入と各構造部材を含めて完成費用は180万円。同倶楽部の「BYORA TECHNOWORKS」をエンブレムに掲げ、同社敷地内がテストコースとなって試走を実施済みである。

 同社では、別のグループでは風力発電等の開発構想も浮上し、良い意味での社内競争意識が生まれている。永年蓄積してきた技術及び開発力の幅広い展開による応用や、新たなことへの挑戦を続けて基本理念の「より良き品を創意と熱と人の和」を更に具現化する積極的な企業活動を図っていくものとしている。


第2191号3面

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