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<ねじ輸入>2010年は7%増20万トン、数量でアジア品が97%占める
【ねじ・ネジ・業界紙】 2010年のねじ輸入は、前年の世界同時不況を背景とした大幅減から回復し、前年比数量で27.1%増の20万5、851トン、金額は17.1%増の649億6、9百万円となった(財務省貿易統計より)。我が国の鉱工業生産が徐々に回復の方向にあることと、昨年夏頃からの円高基調もあってねじ輸入は再び、増加に転じてきたといえる。
ねじ輸入16品目のすべてが数量で前年比プラスとなり、主要品目をはじめ殆んどの品目が2桁増となった。輸入額でも鉄鋼製のボルト、其他ねじ付製品およびリベットの3品目以外の13品目が同様に2桁増を示した。
また主な輸入調達先となっているアジア諸国・地域のうち前年比マイナスとなったのはベトナムだけで、中国、台湾、韓国はじめインドネシア、タイなどからの輸入が2桁増となった。米国、それに欧州からの輸入も増加した。
輸入数量では全ねじ輸入の97%強を占めるアジア製品であるが、その最も主力をなしているのは中国からの調達で前年比23。7%増の12万3、200トンを輸入、全輸入量の60.5%(前年は62.1%)を占めている。これに次ぐ台湾からの輸入は35.3%増の5万6、000トン、輸入比率は27.5%(前年は25.8%)の割合となっており、続いて韓国からの輸入が45.5%増の8、377トンへと回復、輸入比率では4.1%(前年は3.6%)となった。
インドネシアからの輸入は296.5%増の3、314トンと大幅な回復をみせ、タイからの輸入も19、5%増の3、110トンに。ベトナムからの輸入は07年には1万1、625トンに達していたが、以降減少して昨年実績も39.3%減の2、626トンまで落ち込んでいる。マレーシアからはステンレスボルト・ナットを中心に0、6%増の1、850トンを輸入した。これらのアジア諸国・地域からのねじ輸入は前年比26、6%増の19万8、796トン、金額では同30.8%増の455億円となっている。
米国からのねじ輸入では、数量で前年比79.6%増の2、165トンと増加し08年の2、050トンを上回って過去最高の輸入数量となった。輸入額では同18.3%減の116億6、5百万円に。欧州諸国からの輸入も前年比45.6%増の2、413トンとなり、輸入額も15.6%増の45億2、2百万円となった。
【2011年4月号】
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- <ねじ輸入>2010年は7%増20万トン、数量でアジア品が97%占める -- 2011/05/01 日曜日