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09年上半期のねじ輸出は激変の様相、輸出先首位が中国に

 【ねじ・ネジ・業界紙】 2009年上半期(1~6月)のねじ輸出は,激減した。世界的金融危機によって世界貿易は大幅な縮小を迫られたが,ねじの輸出も例外ではなく,前年同期比数量で45.4%減の8万6,232トン,金額も同43,3%減の742億1,8百万円となり,数量,金額ともに半分に近い大幅な減少となった。

 この半期ベース(上半期)のねじ輸出の姿は,7年前の2002年同期輸出の87,935トン,743億5,2百万円に近い水準となっている。減少幅も1985年プラザ合意後の輸出減の状態を遥かに超えての著しい落ち込みの状況となった。

 主力の米国向けをはじめ,主要な中国向け,それにタイ,インドネシアなど東南アジア向け,欧州向け,中南米向けなど殆どの諸国・地域向けが減少を示した。

 さらに注目されるのは,これまで長期にわたって最大の輸出市場として第一位の座を占めていた対米国輸出が第二位となり,代わって米国に次ぐ輸出市場となっていた中国向けが首位におどりでたことである。

今年上半期における米国輸出は,前年同期比数量で63.0%減の1万6,768トン,金額で59.9%減の120億8千万と曾てない大幅減少となった。

 近年第二位の輸出先国となっていた中国向けも前年同期比数量で19.5%減の23,971トン,金額で21.4%減の202億8,5百万円と数量・金額ともに約20%の減少となったが,この中国向けの減少幅に比べて米国向けの落ち込みが極めて大きくなったことから,ねじ輸出の歴史の中で初めて中国が首位となり,米国が第二位へと後退した。

 このため対米国輸出比率も,数量で前年同期の28.7%から19,4%に,金額も同23.0%から16.3%へと落ち込んで,それぞれ2割を初めて割り込むこととなった。

 ねじ需要の主力を占める自動車産業向けが,米国ビッグ3をはじめとする各国の自動車の未曾有の減産の影響をうけたことで,ねじ輸出の動向もこのような状況を示すこととなった。

 結果的に我が国ねじ輸出市場のトップに今回ついた中国は,北京オリンピックが終わった後の国家プロジェクトとして2010年5月から始まる上海万博の開幕に向けて,建造物や地下鉄,幹線道路の整備工事などを進めており,また自動車の生産も今年3月以降毎月100万台以上を維持するなど,今年後半の成り行きが注目されるところ。

【2009年8月号】

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