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20年度の原子力施設トラブル23件、ねじに関する事例も5件
【ねじ・ネジ・業界紙】 経済産業省原子力安全・保安院はこのほど、平成20年度の原子力施設におけるトラブル状況についてとりまとめた(同省所管分)。
原子力施設については、法律(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律、電気事業法)の関連規則に定める事故故障等が発生したとき、電気事業者、加工事業者、再処理事業者、廃棄物管理事業者、廃棄物埋設事業者等から原子力安全・保安院に報告がなされている。
平成20年度のトラブルの状況は、(1)原子力発電所(研究開発段階炉を除く~ 全55基)について報告されたトラブル件数の23件(前年度23件)、また原子炉1基あたりのトラブル報告件数は約0.4件(前年度約0、4件)、(2)研究開発段階炉(発電の用に供する原子炉~ もんじゅ、ふげん)について報告されたトラブル件数は1件(前年度0件)、(3)その他原子力施設(加工施設、再処理施設、廃棄物管理施設、廃棄物埋設施設)について報告されたトラブルの件数は5件(前年度2件)、という状況であった。
同安全・保安院は、いずれのトラブルも放射性物質による環境への影響はないとし、事業者の再発防止に向けた取り組みについて保安検査等により適宜確認を行い、また、これらのトラブルについて国際原子力事象評価尺度(INES)による評価が行われている。
法律対象となる原子力発電所のトラブルの内訳は、自動停止、手動停止、出力変化、蒸気発生器伝熱管の損傷、蒸気発生器伝熱管以外の損傷、その他となっているが、同年度におけるトラブルのうち、ボルト・ナット等の締結に関連するトラブルも5件をかぞえている。
(a)工具使用法の誤りによりボルトの締め付けが不十分であった、(b)ナットの締め付けが不十分、(c)弁体ネジが疲労き裂した、(d)締め付けが不十分でねじ山が摩耗(e)仕様と違うネジを使用していた、などのトラブルが報告されている。
【2009年5月号】
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- 20年度の原子力施設トラブル23件、ねじに関する事例も5件 -- 2009/06/01 月曜日