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3月鉱工業生産は半年ぶり上昇、4・5月も上昇予測

 【ねじ・ネジ・業界紙】 平成21年3月の鉱工業生産動向(速報)が経済産業省より4月30日に発表されたが、これによると3月速報値の鉱工業生産指数(2005年=100、季節調整済み)は前月比1.6%上昇の70、6となり、6ヵ月ぶりにプラスに転じた。

 生産と出荷が上昇し、在庫、在庫率が低下したことで、昨年ll月以降「急速に低下している」としていた基調判断を「総じてみれば停滞している」に"上方修正"した。

 2月の生産は全16業種のうち15業種が低下していたが、3月の生産は6業種(電子部品・デバイス工業一般機械工業、電気機械工業、輸送機械工業、情報通信機械工業、非鉄金属工業)がそれぞれ上昇。在庫は14業種が低下し、2月の15業種の低下に続いて、殆どの業種にわたり在庫調整が進んでいる状況となっている。

 鉱工業生産指数は世界金融危機の影響により、平成20年10月の100.1から、11月は93.1、12月は85.3、今年1月は76、7、2月は69 .5と低下、そして3月70.6と推移。2月を底に半年ぶりに好転の兆しをみせ、また、製造工業生産予測調査によると、4月は前月比4.3%上昇、5月も6.1%の上昇が引き続き見込まれている。

 平成21年第1四半期(1~3月)指数では72.3で、前年同期の指数109 .5に比べると34.0%のマイナスとなっているが、工作機械の輸出向け受注額が今年1月の98億5千万円を底に、2月は120億8、7百万円、3月は132億3、3百万円と増加(日本工作機械工業会)しているなど輸出関連分野を主として、ようやく回復の方向に向っているといえそうだ。

 4月の生産予測調査では、非鉄金属工業が9.1%、金属製品製造工業が2.6%、電気機械工業が5.0%、情報通信機械工業が9.9%、電子部品・デバイス工業が10 .8%、輸送機i械工業が5.2%の上昇がそれぞれ見込まれており、続く5月の同予測調査でも鉄鋼業の14、7%、非鉄金属工業の6.5%、金属製品工業の6.7%、電気機械工業の2 .4%、情報通信機械工業の3.3%、電子部品・デバイス工業の3.8%、輸送機械工業の28 、8%という上昇が見込まれている。

【2009年5月号】

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