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山本製線所 細径伸線のサービス強化等に熱処理工場が本格稼動

 【ねじ・ネジ・業界紙】 伸線メーカーの(株)山本製線所(埼玉県越谷市南荻島。山本正社長)はこのほど、埼玉県加須市に新工場を建設、大同特殊鋼製STC(ショートタイムサイクル)焼鈍炉を導入し、9月より熱処理工場として本格稼動させた。
 工程毎に熱処理温度を調整できるSTC焼鈍炉は、多品種小ロット製品の多目的処理に優れている。この利点を活用して、市場ニーズの細分化が進む国内製造業において、高付加価値・高度製品の安定供給が行えるとして今後、サービスの拡大を目指す。

 新工場は、東北自動車道加須ICから程近い、埼玉県加須市新井新田37-2に建設され、敷地面積は1500坪、建屋面積300坪(一部2階)。

 今回導入されたSTC焼鈍炉は、処理能力20トンチャージを誇る大同特殊鋼製ガス焼鈍炉。線材の待機場である固定テーブルと焼鈍炉、冷却室は移動テーブルで結び、処理制御や搬送制御などの工程全てを最新鋭コンピュータシステムによって全自動化している。

 同社は、製本用鋼線を主生産とする伸線メーカーとして昭和12年1月に創業。昭和45年には埼玉県越谷市に工場(現本社)を設立し、自動車、電機、精密機器等に使用される鋲螺用鋼線の製造を本格化。現在は、線径0.8mm~20mmの冷間圧用炭素鋼線等を製造している。


第2160号3面

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