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三明製作所 ねじ転造に座金組込み機能を付加した高速ローリング

 【ねじ・ネジ・業界紙】 (株)三明製作所(愛知県春日井市。谷口周爾社長)では、多種多様化するねじ製品への市場ニーズ対応を目的に、高速ローリングマシンシリーズTHI―16Rタイプに、座金組込み機能を加えた新機種「16R―SV」を開発した。
 同機は、最大M16サイズの平座金やスプリングワッシャー等の組込みに適応するほか、同径までのねじ転造単一加工がワンタッチ切替えでおこなえる特殊機構を装備。幅広いアイテムに対する生産能力の拡大が実現でき、企業の競争力強化を図れる高速組込みローリングマシンである。

 新機種のベースとなるTHI―16Rタイプは、顧客からの待望論などを踏まえてスタンダードシリーズの中から対応加工サイズの近いTHI―12R機に改良をおこない、厳しい製品検査をクリアする高性能オールラウンド強力型新タイプとして第一号機が昨年3月に完成。
 M16サイズを毎分100本の転造加工をおこなう高速性能を備えているとともに、熱処理後のブランクにねじ加工を施す自動車用ボルト(M12)など硬化製品への生産も可能な平ダイス(プレートダイス)方式によるねじ転造加工機。
 また同機のように大型機は、稼動条件からも潤滑油を多大に消費することは避けられないが、環境問題対策および高騰する生産コストの低減に潤滑油の循環機構(潤滑油分離式)を装備している。各機能などは顧客別仕様にも対応できる。
 
 今回開発した「16R―SV」は、更に多種多様化する市場並びに顧客ニーズを満たすため、高速ローリングマシン16Rの応用性拡張として自社開発の座金組込み機構(SV)を装備。各種構造部品の一体化や、部品管理コスト削減など座金組込み製品の底堅い需要を勘案し、新機種の製品化がおこなわれた。
 最大の特徴は、平座金やスプリングワッシャー等の組込み加工と、ねじ転造のみの単一加工の切替えをワンタッチで可能にしていること。ねじ転造前の半製品(ブランク)、座金類を供給する2種類の独自インデックスフィーダーを内蔵。ねじ転造のみ、座金組込み+ねじ転造の2つの加工形態に合わせて、同装置上で供給フィーダーの移動がオペレーターの手動で簡単におこなえ、セッティング後にはコンピューターの制御システムが自動的に要求している何れかの加工形態を認識する。


第2134号15面

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