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大阪府立産業開発研究所 20年12月期業種別景気動向ヒアリング調査・工作機械製造業編

 【ねじ・ネジ・業界紙】 大阪府立産業開発研究所ではこのほど、平成20年12月期の府内における「業種別景気動向ヒアリング調査」の結果をまとめた。今回の調査対象5業種の中から、ねじ産業にとっても関連性の高い工作機械製造業に焦点をあて、現況や今後の見通しなど報告結果を紹介する。

 【現況】
 平成19年央まで好調であった受注状況は、その後の原油高やサブプライム・ローン問題、現在の世界同時不況のなか、ユーザーの設備投資意欲が大幅に低下したため、内・外需向けともに急落している。
 需要業種別では、自動車や電気・精密機械向けの中小型の落ち込みが特に激しい。
 一方、大型輸送機械や重電・建設機械向けの大型のものは、新興国の経済成長や先進国の代替エネルギー政策などを背景に比較的、底堅い動きを示している。
 
 【今後の見通し】
 世界同時不況の到来で、工作機械業界は再び冬の時代を迎えている。業界全体で年間受注額が一兆円を下回ると、リストラに取り組まざるをえないメーカーが多数発生するといわれており、この不況による受注減少がどこまで続くのか、懸念される。
 しかし一方で、新興国を中心とした潜在的な成長トレンドに期待するメーカーも多い。また、ヒアリングでは、「不況脱出まで、むしろ人材育成や製品・技術開発などに努める時間が与えられた」という前向きな姿勢を見せるメーカーも見受けられた。
 工作機械メーカーは今後、新興国の成長トレンドや次の好景気を見据えながら、この不況期において、人
材育成や技術開発になお一層努めている。


第2105号5面

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