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阪村機械製作所 熱処理後耐久保証システム製品化へ

 【ねじ・ネジ・業界紙】 (株)阪村機械製作所(京都府久世郡。中野孝之社長)ではこのほど、熱処理、めっき加工を施したボルトの引っ張り試験が自動で行なえる「耐久保証システム」を確立した。実用化に向けた開発を進めており、全数検査及び合格判定マーキングなどの機能を搭載した世界初の試験機が近々誕生する。

 これにより諸外国製をはじめとした高強度ボルト等の完全な品質管理並びに保証を可能とし、先般発表の各種市販レンチに万能対応できるユニバーサルリセスの「トルケット(TORKET)」などとともに、不況対策に取り組むねじ企業の競争力強化に寄与する展開を図るものとしている。

 製品化に取り組む全数強度試験機(仮称)は、100万本に1本の不良も発生しないユーザーニーズを満たし、熱処理やめっき加工後のボルト形状ねじ製品を、一層安心して使用できることを開発の目的としている。 

 例えば、徹底した細心の管理体制下においても、熱処理の加工時にラインの構造上から製品と製品が重なってしまったときの焼きムラおよび硬さのバラツキや、搬送バケットに製品が引掛かった状態での未処理など、不完全な加工による強度不足の製品混入。めっき加工では、頭飛びを防ぐための水素脆性対応の不足および未処理、打疵傷や液だまりの不良ねじ製品。コストダウン、軽量化などに伴い高強度ボルト製品の需要は高まり、諸外国からの製品輸入も増加傾向となり、製品成績書が表わす機械的性質に対しての信頼性など、使用者側ではクレームに繋がる疑問を抱えているケースもみられる。

 これらの様々な不安要素並びに課題解決に、熱処理、めっき加工を施したボルト形状ねじ製品の全数を引っ張り試験が自動で行なえ、強度保証をより確かなものにする「耐久保証システム」を開発した。


第2102号1面

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