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阪神ネジ 山里専務の渡米見聞記

 【ねじ・ネジ・業界紙】 阪神ネジ(株)(大阪市福島区海老江2―7―3。山里誠志郎社長)は、世界的に認められた戻り止め機能のナイロック加工を施した各種ねじ製品の在庫販売、同加工の受託及びコンサルティング業務と、ねじ全般の販売並びに特殊ねじ製作・加工の事業展開を図っている。今回、次世代の運営を担っていく同社取締役専務の山里憲一郎氏が、グローバル環境下での企業戦略や自身の見聞を広めるため、昨年に渡米した体験から改めて日本の優れたモノづくりを確認するなど、同氏が纏めあげた訪問記を寄稿して頂いた。

 本紙では「渡米見聞記」と題して上、下の2回にわたる連載で紹介をおこない、その始まりの一部分を下記に掲載する。

 「日本のネジを世界に広めたい、その時が来た!」と米国への訪問をきっかけに強く思うようになりました。今、新聞やテレビなどのニュースで新興国の発展などにより日本の競争力が様々な場面で落ちているというようなことを聞きます。
 しかし、私は昨年11月に米国へ行き現地のネジを見たり、お客様の話を聞いたり、働くという文化の違いを感じたりすることによって日本のモノ作りは他国に絶対に負けていない、もしかしたら世界でNo.1ではないかという思いを持ちました。
 今回寄稿文を書かせて頂けることになりましたので、今日本でモノ作りに携わっている方々に今やっている仕事は世界でもトップレベルのことであると知ってもらいたいし誇りに思ってもらいたい、またチャンスがあれば世界に出て日本のモノ作りを一緒に広めたいということを書きたいと思います。

 【日本のモノ作りは本当に素晴らしい!】
 
 「モノ作り」と一言に言っても色々な要素を持っています。例えば、他には出せない公差範囲に納める、長尺モノでも貫通穴を空けられるなどといった技術力。
 
 次に、公差範囲を安定して守られる、故障・材料キズなどの頻度が極端に少ない品質力などなど「モノ作り」は色々な要素を総合して評価されるものだと思いますが、日本はその中でも(1)技術力(2)品質(3)納期に関して世界でもトップレベルのものを持っていると思います。  

 
 【技術力】
 
 私が米国を訪問した当初の目的は日本にはない特殊な或いは高度な機能を持つネジを日本に持ち帰りたいというものでした。そこで、当社のお客様を訪問し、またラスベガスで開催されたネジの世界最大の展示会(National Industrial Fastener Expo)に参加し様々な情報を得ることが出来ました。
 
 しかし、そこで見聞きして分かってきたことは当初の目的とは逆に、日本のネジの方が良いのではないかということです。というのはまず米国で使用されている六角ボルト(SS材、焼入れ材)、六角穴付ボルト、ナットなどの一般品の殆どはアジア各国からの輸入品なのです。
 
 展示会場でお客様が群がっているブースの1つに入ると、寸切ボルトが沢山置かれていて良く見ると両端が細くなっていてネジ山の角度が殆どなく潰れているものや、他のブースでも六角ボルトの刻印がぼやけているものなど、何故こんな(といっては失礼だが)ブースに群がるのだろうと思いました。 
 
 これだったら日本で当社が扱っているメーカーの商品の方がネジ山の角度もしっかりしているし、六角ボルトの刻印もくっきりと出ています。(六角ボルトメーカーの重役に聞いた話だと刻印がくっきり出ているか出ていないかで金型の精度や品質管理のレベルがだいたい分かるという話を聞いたことがあります。)

 ここで分かったのは米国で流通しているネジには日本のネジは技術的に負けていない、負けていないどころか技術レベルはもっと高いところにあるということが分かりました。


第2075号5面

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