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概要

ねじ関連辞典

特殊鋼(special steel)合金鋼の同意語。P、Sが少なく、Ni、Cr、Wなど特殊元素を鋼に、特別の性質を与えるために添加した鋼。構造用特殊鋼、工具用特殊鋼、特殊用途用特殊鋼に大別される。軟鋼線材(mild steel wire rods) JIS G 3505.鋼塊から熱間圧延により製造され、第3種(SWRM 3)、第4種(SWRM4)を常温で伸線して鉄線用(普通鉄線)として使用される。ニッケルクロム鋼(nickel chromium steel) JIS G 4102.普通SNC材1種と呼ばれ、電気炉または平炉によるキルド鋼塊から製造する。焼入性が非常に高く、機械的性質も均一で、靱性に優れている。ニッケルクロムモリブデン鋼(nickel chromium molybdenum steel) JIS G 4103.普通SNCM材(5種)と呼ばれ、電気炉あるいは平炉によるキルド鋼塊から製造する。この材料は構造用鋼中で最も優れた鋼種である。ニッケル、モリブデンの添加によって焼入硬化性は一層大になり、焼き戻しによる軟化抵抗も大きいので高温に焼き戻しすることができ、ために靱性が高い。その焼入性は従来の高ニッケルクロム鋼に匹敵し、その有効性が認められ、さかんに使用されている。バーインコイル(bar in coil)連続引抜にかけて、冷間引抜されるみがき棒鋼用のコイル状の素材である。バネ鋼(spring steel)JISG4081記号SUP.熱処理によって高い比例限と疲労限の得られるのを目標とした鋼で、標準鋼としての炭素鋼のほかフェライト強化系Si-Mn鋼、セメンタイト強化系のMn-Cr鋼、高級品向けのCr-V鋼、超大形バネ向けの含ボロン鋼等がある。バネ材(spring material)バネ材も普通品は炭素鋼を用いる。板厚45mm以下の板バネ、ぜんまい、バネなどは冷間圧延した帯鋼を使用する。小さいバネには炭素量の比較的小さい鋼を、大きいバネは共析鋼に近いものを用いる。ピアノ線(piano wire)高い引張強さをもつ高級高炭素鋼線材。硬鋼線材を常温線引して加工硬化させ、さらに200℃加熱を行って時効させて使用する。弁バネ、コイルバネなどに応用される。JISG3522.ピアノ線材(piano wire rods)JISG3502記号SWRS.ピアノ線用の母体で、0.65~0.95%Cの炭素鋼である。線引加工と線になってからの使用条件のため、とくに、高純度の精製鋼が要望される。バネ、バインド線、鋼索等に使われる。普通鉄線(iron wires)JISG3532.軟鋼線材第3種または4種を常温で伸線したものでその記号はSWM-B。普通のボルト、小ネジ類に最も多く使用されている。砲金(gun metal)JISH5111に規定される青銅鋳物第3種を砲金と称し、古くから知られた有名な合金で、鋳造性よく耐食性がよく、耐摩耗性も相当よい。しかしSnは高価な金属であるので、2種のようにSnを減らして、Znで置き換えたものも使用される。棒鋼(steel bar) JIS G 3191.一般構造用圧延鋼材より棒鋼として製造され、加熱鋳造によって成形される。ボルト、ナット材に使用される。丸、六角、角、平鋼等がある。みがき棒鋼(coldfinished steel bar)JISG3123.棒鋼より冷間引抜によって断面形状が丸または六角のみがき棒鋼として製造され、切削用のボルト、ナット素材として広く使用されている。バーインコイルは連続引抜機用のみがき棒鋼素材として使用される。みがき棒鋼の製造方法は、JISに合格した鋼材ダイスを通して冷間引抜するもの、旋盤によって切削するもの、研磨機によって研削するものなどがある。硫黄快削鋼(free cutting steel) JIS G 4804記号SUM.切削性がよく、ターレット、高速自動旋盤などで切削するに際し加工しやすい鋼でビス、ネジなどに使用される。硫黄快削鋼は低炭素にSが0.10~0.25%含有するのである。他に鉛快削鋼がある。リン青銅(phosphor bronze)JISH3732.Pを0.03~0.35%程度加えた青銅は冷間加工材として棒、板、線などにして、耐摩、耐食を必要とする軸、軸受あるいはバネなどに用いる。