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概要

ねじ関連辞典

3.2材料加工延性えんせい(ductility)延性とは材料に張力を与えて塑性変形(plasticdeformation)を起させ,線状に延ばし得る性質をいう。線材はこの性質を利用して造られ,針金は低炭素鋼の富んだ延性による所産である。延性は通常,引張試験における伸ビ(elongation)または絞リ(reduction of area)の大小によって比較される。オーステンパリング(austempering)過冷オーステナイトを恒温で徐々にペイナイトに変化させるような冷却処理をいう。焼入温度に加熱された鋼を100℃以上の高温冷却媒体で冷却する熱浴焼入を行う。一操作のみで焼入,焼モドシと同様な結果が得られるのでAustenite+Temper=Austemperingといわれるわけ。日本語でオーステナイト置割レおきわれ(season cracking)焼入を終って焼戻シを行う前に,焼入を終ってからの時聞を経て割レの生ずる現象。焼入性の良好な材料に生じ易い。押出しおしだし(extrusion)ダイスを通して押出すことにより固体金属を成形する加工方法。落シ鍛造おとしたんぞう(drop forging)ハンマーに固定したダイと,蒸気または機械ハンマーの金敷に固定したダイの問で金属部品を成形する加工方法。加工硬化かこうこうか(work hardening)曲ゲ,圧延,つち打,引抜,打抜,その他同様の加工で,これを再結晶温度以下で行う際に,金属内に発生する硬化現象を云う。Pb,Sn,Znは常温で再結晶するので,冷間加工によって,それほど硬化しない。冷間加工では,この加工硬化の現象のために加工の進むに従って大きな力を要するようになり,かつ割れやすくなる。これを防ぐために冷間加工を途中で中断して高温に熱し,いわゆる軟化焼ナマシを行うことが多い。ガス浸炭がすしんたん(gas cementation) Coとブタン,エタン,メタンおよびプロパンのような炭化水素を含む浸炭ガスのふん囲気で行う浸炭法。ガス浸炭法の特徴は浸炭深サの調節が容易で,浸炭深サが均一であり,浸炭層の拡散調節も容易に行われる。熱効率が良好で,工程が簡単である。したがって多量生産行程に行われる浸炭法としては最も適当であるとされている。浸炭ガスは高温の鋼材に接触すると分解して活性炭素を析出し,この活性炭素が鋼に浸入して浸炭が行われる。球状化焼ナマシきゅうじょうかやきなまし(spheroidizing)鋼材を軟化して冷間加工性を良くするのに組織内のセメンタイトを円形もしくは球形に変化させるための焼ナマシ処理。球状化処理は変態点よりやや低めの温度で長時間加熱することで達成される。