「ワインの飲み方(続き③)」
ワインと食べ物との相性などと、非常におこがましい事をこれから書くのだが、実際はそんなことはどうでも良く、飲みたいワインを飲み、食べたい物を食べればいいのだ。実際に自分も若かりし頃、ワインの経験未熟で、何が合っていて、また何が合わないのかも全くわからなかった。
ただ、好きではなかった赤ワインを初めて美味しいと感じたのは、21歳の時、レストランのメインディッシュで牛フィレ肉のソテーが出てきた時に恐る恐る口にした赤ワインがきっかけだったし、そこから今に至るまでの経験の中で色々とありました。わかり始めてからの様々なワインと料理との相性。
その経験上、ちょっとだけヒントを並べると、ワインに難しい相性の一例は以下のとおり。
【数の子】
間違いなく、魚卵加工品ならではの生臭みを誘発する。ワインと合わない事例をわざわざ知ることになる。数の子はやはり日本酒で楽しみたい。
【青魚】
日本の青魚の好まれかたは、イワシにしてもサバにしても脂の乗ったタイプ。その脂が見た目にはわからなくとも変質しやすい。鮮度の良いものは気にならないが、それでも敏感な方は脂身からの生臭みを感じる場合がある。マグロも同様だ。但し例外もあり、脂より旨味の目立つ鰺(なめろうや干物は除く)の刺身や握りとかは白ワインで可能だし、マグロは赤身や漬けにすれば赤ワインでいける。ただやはり伝統的なお寿司屋の考え方と同じで青魚には酢飯や日本酒が合うのだ。
【生の大根や蕪】
殆どの場合、この根菜を生で食べることは無く、煮物として食べられる場合は調味料にもよるが白ワインやロゼワイン、ミディアムボディくらいのワインと楽しめるのだが、浅漬やサラダで食べると話は別。食べ終わって暫く時間をおいてワインを飲むと、特に白ワインの場合、なんとも言えない辛味が口の中に芽生えて不快なものとなる事がある。
【コーヒー】
ワインを食中酒として楽しむ国で、コーヒーをレストランのコースや食事の最後に出される事が多いのは、ワインの後だからである。直前に口にするとやはり難しくなる。
【歯磨き】
恐らく説明の必要は無いだろう。歯磨き粉の味が口に残っているうちは、ワインの味が全くわからない。
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- 「ワインの飲み方(続き③)」 2020.07.29 水曜日