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ケヴィン山内の英語まめ知識

「この頃気になることば」 その1

 Osprey まずオスプレイが一番気になります。これはアメリカの軍用機でメーカー2社(ボーイング、ロータークラフトシステムズ)が合併して開発した垂直離着陸機ですが、そのあまりの事故率の高さに日本への配備を検討するといわれて久しいですが、でも実際には既に日本へ入ってきてしまっています。オスプレイの意味は魚を主食とする猛禽類の鷹の一種で、日本名をミサゴ(鶚)といいます。

  ロンドン オリンピック 正式名称は Games of the XXX Olympic 第30回オリンピック競技大会。イギリスのロンドンで開催されました。イギリスの正式名称は United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland グレートブリテン及び北アイルランド連合王国です。この国名はあまりにも長いので The United Kingdom (UK)と省略されます。通称は Great Britain(GB)で選手の背中にそう書いてあります。

 昭和41年に筆者は日本自動車工業会欧州視察団に通訳として同行しましたが、ロンドンのホテルで添乗員のスーツケースに入れた事務局の携行金が盗まれてしまうという事故が起こりました。添乗員が事故処理のためロンドンに残り、視察団と私はグラスゴー(Glasgow)へ移動し、私はそこから電話でロンドンのスコットランドヤード(Scotland Yard ロンドン警視庁)へ事故報告をしました。なぜこれをロンドンでしなかったのかは、現地企業とのアポイントのため止むを得ず早朝から移動したためでした。その折、私が here in England と言ったら相手はその言い方は良くないと私に忠告しました。正式には here in UK (イギリスでは) と言うべきでした。

 ところでもともと大金をスーツケースに入れるなどは絶対にやってはいけない行為なのですが、でもその事件から現地人はイギリスを UK と呼ぶのだと知りました。
もう1つ改めて頭に叩き込んだことは、イギリスを here in England と言ってしまった私に対しての先方のあまりにも不快な態度でそれは大きなショックであったことと、 England はあくまで United Kingdom の1地方名であることを私は配慮しなければいけなかったことです。

 さて London の語源はいくつかありますが、先住民のケルト人が使っていた
Londinium ロンディニウム(Londinus ロンディヌス人の土地という意味)が主流のようです。

 イギリス人の心の中は、我々日本人が縄文以前に、既に民族混交を終えてしまっていたのに対して、彼らが未だ自分がどの島の出身であるかを強く意識していることです。
実際にはイギリス人という単一民族は存在していないという事実を今でも抱えているところは、長い国名が存在するということです。彼らが日本人のような1つの民族という感覚を持つにはあと2000年以上かかるのかも知れませんね。
         
本紙2012年8月27日付(2230号)掲載





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