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社説 波紋

海外生産が進む自動車業界・・・

 東日本大震災の影響で3月の自動車生産が大幅に落ち込んだことは周知のことだが、最近の情報ではトヨタ、ホンダが六割、日産が五割の減少で三社で八千五百億円は下るまいとのことだ。当然のことながら20兆円市場と頼む部品メーカーにとっても影響は大きい。更にその下に配するねじ業界にとっても受注減等の影響は大きい。

 自動車メーカーの生産分布も海外生産化が進み、海外での部品調達が拡大一途にあり国内部品需要は一段と伸び悩んでいて新開発・新製品による市場性回復・挽回策が待たれる昨今である。今回の大震災によりその気運が腰砕けにならないことを願い、更には国内独自の新たな需要の発生を期待したいところだ。

 主要三社の国内生産と海外生産を比べてみると、トヨタの2010年度の国内生産は約300万台、海外は434万台で海外生産比率は59%。ホンダは国内91万台、海外266万台で同75%。日産は国内107万台、海外314万台で同84%。

 三社のグローバル生産が1,466万台とするなら、国内生産比率は34%、海外生産比率は65%という割合になる。日産は中国での生産台数が日本での生産を上回ったということだ。

[2011年5月7日付け本紙2183号掲載分]


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